13巻:キングダム

キングダム(13) (ヤングジャンプコミックス) [ 原泰久 ]

価格:555円
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趙の将軍・ふう忌を討ち取った信。
「飛信隊・信が討ち取ったぞ!」と味方の将軍・干央が声高に宣言。
辺りに雄たけびが響き渡ります。

それを遠くから見ている大将軍・王騎。
「お見事です、童・信」と一言。

ふう忌を討たれた側近は、仇を討つべく信を狙いますが、干央隊に蹴散らされてしまいます。

趙軍の旗を下ろし秦の旗を掲げると、左軍を掃討してた中央と両翼の大隊が本陣の異変に気がつき、さらに本陣工法の茂みにも無数の秦の旗が出現し、遠目からは秦の大群が本陣を制圧したかのように見えたため、趙は指揮系統を失い総崩れ。
そのまま右軍は四散してしまいます。

信に駆け寄る壁千人将。
お互い生きていたことに、安堵の表情です。
が、すぐに信は置いてきた仲間の安否を確かめるべく探します。

 

「あのあたりにいたはず」そう思ってみるも、立っている者は誰もおらず。
全員死んでしまったのか?

「…ウソだろ」と信が絶望しかけた時、羌瘣が見つけます。
手を振りながら無事を知らせる姿に、信たちは泣き笑いで駆け寄ります。

その姿を遠くから見ている壁。
「すっかり隊長になったんだな」と、信の成長にニッコリ。

 

その頃、趙の中央軍は蒙武により大きな被害を受けていました。
左軍は進軍、右軍も王騎の本陣に近づく勢いでしたが、本陣は退却指示を出します。

これに王騎将軍は「本陣は決断が早いですね」と、賢明な判断であることを認め、秦軍も退却のドラを鳴らします。
1日目終了。

 

その夜。
飛信隊のメンバーは、王騎将軍が差し入れてくれたお酒を飲んで、い感じに盛り上がっています。

ただ、昼間の戦で重傷を負ったものもおり…。
信のところに息を引き取った者の名が知らされます。
落ち込む信を、「笑って送ってやれ。そっちの方が奴らも喜ぶ」と仲間が声を掛けます。

そこに王騎将軍も参上。
信に、なぜ飛信隊という名前を与えたのかわかるかと問います。

干央が声高に宣言したその意味と、そして信の名前が中華全土に広まるだろうことを聞いた信は、天下の大将軍になるために必要な事を自覚するのでした。

 

その頃、蒙武の陣営では趙・中央軍の将についての情報が入ります。
守備の李白と聞き、それでも余裕の蒙武。

一方、趙の本陣宿営ではふう忌の敗北によるダメージについて、各将が衝撃を受けていました。
明日も変わらず主攻の左軍で打ち崩し兵力差を拡大するという軍師・趙荘。
蒙武についてどう思うか李白に聞くと、「あの程度なら10年かかろうと俺は抜けぬ」と自信満々です。

 

翌、2日目。

蒙武に協力を申し出る干央ですが、「ここは俺の戦場だ。失せろ、王騎の犬」とけんもほろろ。
そして、蒙武は掛け声を上げると、先陣を切って趙中央軍の斜陣に突っ込んでいきます。
その様子を、「これは興味深いものが見れそうです」と王騎。

遠くから戦況を見ている河了貂たちは、「これでは昨日と同じなのでは!?」と心配します。

ところがどっこい!

昨日は斜陣をかわすことしかしなかった蒙武たちの軍が、勢いよく突破していきます。
どうなっているのだと驚く様子の河了貂たち一行。
でも、王騎将軍と騰は「練兵」と、昨日の戦いぶりと今日の戦いぶりから見極めていました。

 

勢いよく突撃する蒙武軍。
李白は「蛇を使う」と指令を出し、囲い込みを作戦に出ます。

完全な囲い込みに、昨日の左軍の二の舞になる!

…と思いきや、蒙武はすぐに戦況を把握したものの、全軍に手当たり次第に敵を倒すことを指示します。

その様子を遠くから見ていた信(待機中)は、蒙武の強さを認めつつ、そんな戦いは長くは続かないことを危惧。
それは、敵将の李白も河了貂たちも同じ考えでした。

 

そんな蒙武の戦い方を見つめている息子・蒙毅。
心の中で、師である昌平君の言葉が思い出されていました。

腕力で強わぬ相手を討つために武器があり、強き武人を討つために人を集め、戦いを有利にするために策を練る。大きな戦ほど策が全てだとはいえ、逆があるのも見てみたいと思うこともある。
それが体現できるのは蒙武だけであり、今回の戦で見れるかもしれないと…。

 

蒙武の猛攻に李白は、「化物め」とつぶやき本陣を撤退させます。
蒙武が追いかけてくるかとおもいきや、蒙武はそのまま残された趙の残兵を葬り続けます。

敵将を追わないことに、信たちびっくり。
李白、舌打ち!

王騎将軍は「残兵1万を葬ってくれるなら、その戦果は絶大ですよォ」とニンマリ。
でも、蒙武には兵法が通じないのだからたまったもんじゃないち、おもしろそうに困り顔?

 

今回の戦いで、蒙武への評価を分析する王騎将軍。

ただ、「今日がたまたまという事もある」として、もう1~2戦の様子を見る必要があると評価します。

中央軍・李白軍が崩壊したことで趙左軍は早々と撤収。
二日目の戦いが終了です。

 

その夜。
皆が寝静まった後、蒙毅と河了貂はその日の戦いについて…蒙武について語り合います。

蒙毅は、父・蒙武の力でねじ伏せてしまう戦いに驚きながらも、軍師としては認めがたい事実だと言います。河了貂は、「なんだか真逆な親子だね」と言います。

蒙毅は、今の戦い方は戦略戦術が必須であり、父の戦い方は時代に逆行していると。
中華最強という言葉が当てはまる武将は、高度な知略を起こし実践できる武将なんだと主張します。

それに対して河了貂は、
「それをあえて覆そうとしているのが、蒙毅の父さんでしょ。身内なら応援してやんなきゃ」
といい、眠ってしまいます。

その姿をみて、ふっと微笑む蒙毅。
口では否定しつつも、心の中では応援している蒙毅。
軍師を目指すのも、父をサポートするためなんですから。

 

そして、三日目。

趙軍は、蒙武軍に李白と公孫竜の軍、約4万の共同前線でねじ伏せようとするのですが、それでも蒙武の勢いは止まりません。

その夜、趙の軍師・趙荘は、全軍で蒙武軍を叩くことを決めます。

同じ頃、王騎将軍が蒙武を本陣に呼んでいました。
今は攻め時として、5軍すべてを蒙武に預けるので、明日、趙本陣に突撃して一気に攻め落としてくださいと指令を出します。

 

翌日、4日目。

趙・秦ともに、作戦を気取られないよう前日と同じ姿を装っていました。
間者の存在を考慮し、全軍に作戦が伝わったのは布陣した直後。
それを聞いた信は、やる気満々です。

信たち飛信隊は第4軍に組み込まれることになりました。
持ち場に行くと、周囲から注目されていることに気が付き…照れるあまり歩き方が変になる信。
干央軍長も、信に激励を送ります。

両軍の思惑がうごめく中、蒙武の一声で戦いがスタート!

突撃してくる蒙武軍が深く入ってくるタイミングを見る趙荘。
「今だ!」と思った瞬間、秦のすべての軍が一斉に動き始め、趙荘の言葉を飲み込ませます。
「4日目にして全軍で攻めにくるのかと驚愕です。

 

突撃する秦軍。
その行く手を阻む、趙の将軍たち。
信たち飛信隊は、早くも本陣がある山の麓に侵入しようとしていました。

が、そこで見たものは、がっつりと仕組まれた砦。
一瞬ひるむも、「前の骸を盾にしてでもかけ上がれ!」という軍長の言葉で突入します。

その様子を、山の頂にある本陣から見下ろしている趙荘。
これまでの戦いを思い返しつつ、当初考えていた予定よりも早い展開になっていると分析。
ガラにもなく大将代理を引き受けた自分は、まだまだ王騎には及ばなかったのか…と苦しい胸の内です。

だが、諦めては終わりと本陣を後ろに動かす指令を出します。

本陣を動かす…それは次の戦を仕掛けることを考えたら上策だと、静かに従います。

 

そんな中…

少し離れた場所で必死に山を登る2人の姿が。
何者!?

 

険しい山の斜面に作られた砦を攻める信たち。
そのさなか、趙本陣から緊急指令が入り、趙兵が後ろへとどんどん退いていきます。
信たち、唖然茫然。

遠くで観ていた河了貂たちも本陣が移動したことに気が付きます。

そこに、ひょっこりと現れた李牧と女性の従者。
「やー、どーも」と陽気な李牧に、河了貂たちは警戒します。
当然か!?

 

ところ戻って信たち飛信隊は、趙の元・本陣まで登りつめます。
すでにもぬけの殻。
早く追いかけないとと、気を引き締めている信。

一方、司令塔である蒙武は、王騎将軍の部下と共にどう攻めるか思案中。
蒙武の頭の中で、昨夜の王騎将軍とのやり取りが思い出されます。

王騎将軍は趙本陣が後ろに逃げることを見通しており、追うかどうかの判断は蒙武に任せると宣言。
ただし、追い打ちに関して一つだけ条件を出していたのです。

 

蒙武が追ってきているのを確認する趙荘。
なにやら趙荘には考えがあるらしく…。
余裕で山の奥へと進軍していきます。
一体どんな罠を仕掛けているのか?

 

一方、王騎将軍の方も本陣の移動の準備が整い、いよいよ動くことに。
ただ、これまでとはうってかわって、動くことなく沈黙の様子。
騰は、その様子から瞬時に何かを察します。
さすが、副官。

考えに没頭する王騎将軍。
何かキナ臭いと、頭の中はフル回転。

でも、本能的に奇妙な臭いを感じるものの、動かなければ今だ姿を現さない趙の大将を炙りだすことはできないとして移動します。

 

新しい本陣で、蒙武軍を中心に山中を進行中であると状況報告を受ける王騎将軍。

気になるのは龐煖。
今だ気配が確認されない事に、9年前の事で警戒しているのかと考えます。

 

その頃、飛信隊は山の中を移動中。

飛信隊には元山民族がおり、神経がすり減らされがちな山中において心強い存在になっていました。
ちょっとした安心ムードが漂う中、逆に元山民族の方では、得体のしれない不気味さをいち早く感じ取っていたのでした。

 

戦場が移動したことからも、そろそろ別の場所への移動を考えている河了貂たち。
でも、先ほどからなぜか一緒に見学している怪しい二人組、李牧とその従者の存在になかなか動けません。

そんな警戒する河了貂たちに李牧は、「この先に観戦にうってつけの場所がある」と一緒に行くことを提案します。

その理由は、馬車に同乗させてほしいから。
蒙毅は、「剣を預けさせてくれるなら」と一緒に行くことを同意します。

 

その夜。
警戒しながらも、明日に備えて休憩する秦軍。

飛信隊のメンバーは、焚火を囲いながら家族の話で盛り上がります。
少し離れた場所で様子をみていた羌瘣は、たまらなくなってそっと離れます。
そこで信にばったり。

みんな帰る場所がある…という羌瘣に、信は「敵討ちが終わったら、飛信隊という立派な帰る場所があるじゃないか」と言います。

信の言葉に、戸惑いながらも嬉しそうな羌瘣。
と、ふいにぞくっと身震いするような気配を感じます。

その気配は、野営場所に近づいてきた一人の男。
趙の大将であり、王騎将軍との因縁を持つ龐煖。
龐煖は圧倒的な力で周囲の兵を倒していきます。
その様子はまさに地獄絵図。

 

異変を察知して集まる兵たち。
そんな中、静かに舞い降りる龐煖。
理解が追い付かないうちに、身近な兵たちを手あたり次第に瞬殺していきます。

飛信隊も次々と倒される中、信が龐煖の凶行を止めます。
仲間を殺されて怒り心頭の信。
龐煖と剣を交えるものの、そこには圧倒的な力の差が…。

そこに羌瘣も助太刀!
でも、龐煖はその刃もやすやすとかわされてしまいます。

龐煖は羌瘣の存在を確認すると、「我を呼んだのはお前のようだな」と言います。
自分は武神であり、他の強者の存在を一切許さぬとして、「子供がとはいえ命をもらう」と羌瘣に言います。

「武神には近づくな」という言い伝えから、戦うのを戸惑う羌瘣。
でも、信の「武神だろうが関係ねぇ!皆の仇を討つぞ!」という言葉に、吹っ切れたように戦闘態勢を取ります。

信と羌瘣のダッグなら勝てるか…と思いきや、すぐに信がノックダウン。
羌瘣も吹っ飛ばされてしまいます。

信と羌瘣の二人でもダメか!
…と思いきや、羌瘣の目が変わります。
そして、あのリズムが…。

次巻、龐煖と羌瘣の激闘!?

 

おまけは、12巻から続いて陽ちゃんのお話。
陽ちゃん、政に惚れちゃいます。

 

【次巻】14巻:キングダム

【前巻】12巻:キングダム




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