15巻:キングダム

キングダム(15) (ヤングジャンプコミックス) [ 原泰久 ]

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ついに対面した蒙武と龐煖。

蒙武は、龐煖から強烈な武の匂いを感じ冷や汗が…。
「面白い」と龐煖に挑みますが、なぜか龐煖は刃を交えることなく逃げていきます。
その後を追う蒙武。

蒙武の隊についている隆国は、龐煖の様子に違和感を感じます。
追いかけるうちに違和感は確信に変わり、龐煖をエサに罠に誘い込まれているのだと気が付きますが、時すでに遅し。

急ぎ進言をしようとしますが、蒙武の家臣である来輝に止められます。
蒙武も、誘い込まれているのは承知の上。
それでも、敵大将を目の前にして追わないことはできないと言うのです。

そして、最初の罠は落石。
半分の兵が巨大な岩の下敷きになってしまいますが、それでも蒙武は先に進むことを選択します。




一方、趙本陣の前に姿を現す王騎将軍。
ただ、そこには肝心の趙軍はなし。

そこで、蒙武が龐煖を追い奥の山に消えていったこと、趙軍本体も逆側から奥の山に消えていったことを知ります。

王騎は、多数の部隊を蒙武軍の道に伏兵として配置し、少しずつその軍を削り、やせ細ったところで回り込んだ本陣が討つ…と読みます。

趙荘軍を追えば、王騎将軍たちも秦本陣を見失う事になる。
それは広い戦場の全体図を見失う事にほかならないという事。

王騎将軍は、このままここにいても仕方がないとして、蒙武のところに行くことを決めます。
なぜなら、蒙武が受けている攻撃こそが自分を討つための秘策が仕掛けられているはずであり、行かなければ蒙武が命を落としかねないからでした。

王騎将軍の予想通り、蒙武はすさまじい回数の伏兵を受け、軍はいくつもに分断。
それぞれが攻撃を受けて兵の数が削られていき、すでに蒙武と走る戦闘部隊は二千を斬るほど。
途中、龐煖の偽物を使うなど、なかなかえげつない。

 

その頃、秦の王都・咸陽では楊端和が火急の用事で政のところに来ていました。
趙軍との戦いにおいて、どうしても伝えておかなければいけないことがあると言うのです。

事の発端は、楊端和たちが勢力を広げるべく北の騎馬民族・匈奴と戦うべく、その戦場に赴いた事。

匈奴の戦闘能力・戦術理解・軍の規模は、どれをとっても桁違いに強い戦闘民族。
それは、匈奴と国境を接する秦・趙・燕が、そこに長城を築いて防御しているほど。
楊端和たちは総力8万の軍で攻め入ったのですが、そこで驚くような光景を目の当たりにします。

なんと、そこにあるはずの匈奴の本軍がなし。
あったのは、10万人を超える匈奴軍の遺体だけ。
先に趙軍によって討たれていたのです。

その話に激高する昌文君。
そんな大規模な戦があれば、咸陽にも知らせが言っているはずと声を荒げます。
趙の王都・邯鄲に多数の諜報員を送り込んでいるので、気が付かないはずがないと。

…でも、実際は知らなかった。
楊端和は、「なぜ、お前たちは知らないと思う?」と政に問いかけます。

「情報操作されてるからだ」

「何のために?」

「北に匈奴を討つほどの強力な軍隊がいることを隠す為」

「隠してどうする?」

楊端和の問いに、愕然とする政。
秦と趙の戦いに横から参入させる作戦が、密やかに準備されていたことに気が付きます。
そんな「見えない軍」は、戦場を一気に変えるほどの威力を持つのは想像に難しくありません。

さに楊端和は続けます。

匈奴の戦場跡は、一方的にやられたという感じだった。
武の力ではなく、策によって破れていると。

匈奴の生き残りから「李牧」という名を聞き出したと伝えます。

 

その李牧とは、河了貂たちと一緒に戦を見学している謎の男でした。

ふいに聞こえる、大地を揺るがすような音に河了貂たちが気が付いたときには時すでに遅し。
趙軍の騎馬隊に囲まれていました。大将である李牧を迎えに来たのです。

縛られてしまう河了貂たち。
非戦闘員は殺さずとして、その場から立ち去ろうとするカイネに、「李牧とは何者だ?この戦にどうかかわっている!?」と、蒙毅が問い叫びます。

そんな蒙毅に、カイネは一つだけ教えてくれました。
李牧とは、趙国三大天の一人だと。

 

李牧が動いた頃、趙本軍1万2千を率いる趙荘と龐煖が蒙武軍を追い込んでいました。
すでに千騎未満。
蒙武を含む全員が傷つき疲弊していました。

そこに響き渡る地響き。
王騎本軍の到着です。
開戦より5日、両軍の大将同士が対峙した瞬間でした。

大天旗を掲げる趙軍。
趙軍の士気が跳ね上がり、空気を震わせるほど。
その気迫に、秦軍たじたじ。

気圧されたことで不安になる信でしたが、そんな心配もすぐに吹っ飛びました。
王騎将軍が槍を持つ手を高く掲げ、皆の前に姿を現しただけで秦軍の士気がヒートアップ!

そんな王騎将軍のカリスマ性に、趙軍の士気がちょっぴりダウン。
士気があがったのを確認するや、王騎将軍はすぐに攻撃を仕掛けます。

まずは、王騎将軍の副官・騰騎馬隊が出陣!
趙軍が弓を一斉に放ちますが、華麗にかわして狙い絞った懐に入り込みます。

左軍を突き破りかねない勢いの騰騎馬隊!
趙軍の補強に対して、騰副官は横に展開して弓隊を徹底的にたたくと指令を出します。

次に動くは飛信隊ら歩兵。
一斉に突撃し、弓矢が届かないギリギリの場所で急転換!

本陣めがけて突っ走ります。
左軍の弓隊は騰副官によって制圧されているため、飛んでくる矢も少なくなってきています。
趙荘も歩兵を分断して蹂躙するべく指示を出します。

そんな戦場の動きを見ながら、信は「王騎将軍の作戦通りだ!」と驚愕。
信たち飛信隊に課せられた指令は、敵の陣形を崩すための“おとり”。
相手が出向いてきたら、王騎将軍たちが討つ…という作戦でした。

信たちの働きで陣形が崩れ、本陣を討つべく王騎将軍を先頭に突撃。
王騎軍全員が鬼神と化したかのように、次々と突破していきます。
ただでさえ陣形が崩れているのに、その勢いを止める手立てはなし。

 

それを遠くから見ている蒙武。
王騎の出現で、蒙武たちは救われ戦いを静観する形になっていました。

ただ、隆国だけは不安そうな顔をして戦を凝視。

その異変に気が付いた来輝が問いかけると、「いつもの戦い方ではない。なぜ、こうも強引に急がれるのだ…」とつぶやきます。

 

それは、趙荘も感じていた事でした。

王騎のハイスピードの戦い方に、「まさか…気付かれたか!?」とハッとします。
頭をよぎるのは、戦が始まる前の作戦会議。

山間へ後退した場合の手はずも整えておきますから、王騎将軍を呼び込んでくれれば、伏せておいた自分の軍が向かうと、静かに作戦を伝える李牧。

趙荘は、そんな李牧に「万単位の軍に気付かれないでいられるわけがない」と言います。

が、李牧は自信たっぷり。
なぜなら、数日前に13万軍で匈奴軍を撃破した事を皆はしらないから。
その告白に、驚く一同。
李牧が情報操作して封じているのでした。

また、王騎将軍が呼び込まれることも必須。
「この戦は勝てます」と言い切ります。

 

突然現れた新しい三大天・李牧の言う事は、これまでことごとく命中しています。
隠された軍の存在は、趙荘と公孫龍しか知りません。

自軍の将校達にも伏せられたトップシークレットなのだから、敵将の王騎将軍が知るわけがない…と考えを巡らせるも、王騎の不自然すぎる動きに作戦に気付かれたかと危惧します。

が…

王騎将軍は、趙の極秘作戦は知り得るはずもなく、ただ直感から伏した援軍がいることを予想していての動きでした。
援軍が来る前に、決着をつける自信があっただけ。

 

そんな中、突如、龐煖が勝手に動き、本陣中央から王騎将軍の前に出現。
王騎将軍と龐煖を囲って、二人がついに対峙します。

9年ぶりの再会。
「てっきり死んだものだとばかり思っていたあなたが、大将となって現れるんですからねぇ」語り掛ける王騎。

「貴様をここで殺して、我が武神たるを天にさし示す」と、あくまでわが道を進む龐煖。

王騎の脳裏に、9年前の事が思い浮かびます。

「あなたを殺して、過去のしがらみと決別することを宣言しましょうか」と告げるや、お互いに走り寄る両者。
激しいぶつかり合いで、龐煖が軽く飛ばされます。
それに対して「意外と軽いんですねぇ。龐煖さん」と睨みを聞かせる王騎将軍。
そんなやり取りに、歓声が沸き起こります。

 

王騎将軍と龐煖の戦いに、ヒートアップする兵士たち。
その盛り上がりは、遠くにいた信たちにも伝わるほど。

信は居ても立っても居られなくなり、羌瘣に「王騎将軍と龐煖、どっちが強いと思う?」と聞きます。
その問いに「龐煖」と答える羌瘣。
皆からブーイングです。

龐煖のせいで大勢の仲間を失った自分たちには、龐煖の最後を見届ける資格がある。
将軍直下の特殊部隊であり、将軍から受けた命令は揺動だけで、今は自由だ。

…という持論の元、王騎将軍と龐煖の戦いの場へと向かいます。

 

一方、激しい戦いを展開する王騎将軍と龐煖。
その戦いをみていた黄桜が、「まるで9年前の摎様との戦いをみているようだ…」と言います。
龐煖は、相手の力を存分に引き出してから本気をだす…と。

「出し惜しみは無用。まだまだ、こんなものではないはずだ」と王騎将軍をけしかける龐煖。
二人の激しい攻防は、囲ってみている兵士には付いていけないほどでした。

 

龐煖が王騎と戦っている中、趙の本陣は後ろへと隊列を崩さないように退けていました。

趙軍の指揮系統の頂点は、龐煖ではなく趙荘を中心とした本陣。
たとえ龐煖が王騎を討ったとしても、本陣が討たれていては意味がないのです。

そうしたことからも、騰副官の騎馬隊は王騎将軍の元には駆け付けず、本陣の趙荘めがけて突進。
趙荘は斉明に「あれは手ごわいぞ」と忠告します。

 

王騎将軍と龐煖の一騎打ちの場にかけつける飛信隊。

「魂魄に受けた傷に痛みは消え去ることはない」と語る龐煖。「怒りは力。思い出せ、9年前の奴の死に様を…」と、言い終わらないうちに王騎の一撃。

「あなたと同様、私の心の傷も癒えてはいませんよぉ」と不敵な笑みを浮かべる王騎将軍。

 

その頃、秦国王都・咸陽では、昌文君が政に、9年前に亡くなった摎将軍についての秘密を告白していました。

それまで前王である昭王によって禁じられていた、摎将軍に関する素性。
六将の一人である摎は、王騎将軍にとってはとても大きな存在。
妻になるはずの女性だったと、秘密を打ち明けるのでした。

 

おまけマンガは、羌瘣。
かつてのふるさと、羌族の山を訪れた際のお話です。

 

【次巻】

【前巻】14巻:キングダム




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