私がモテてどうすんだ(8) (講談社コミックス別冊フレンド) [ ぢゅん子 ] 価格:463円 |
完全に夢と現実がごっちゃになっている七島君。
そこに五十嵐君が助けに入りなんとか七島君から離れることができた花依は、そのまま飛び出すように帰ってしまいます。
花依を追いかけるも、恐怖で真っ青の表情から一人走り去っていく花依を止めることができず。
怒り心頭で再び部屋に戻り、七島君に詰め寄るのですが…
目が覚めた七島君は、自分がしでかしてしまった事が夢でないことを知り、慌てて花依に電話するのですが…まったく繋がりません。
翌日。
花依は風邪で学校をお休み。
電話もつながらない、ラインの既読もつかない…完全無視に顔面蒼白&涙目の七島君。
翌日の練習もお休み。
一人さびしく練習から帰る七島君は、どうしたらいいのかわからず…。
家に着くと、妹の光ちゃんが自分が描いたダークプリンスとルビーの絵を誇らしげに持って駆け寄ってきました。
「この間のカノジョにも見せてあげて!これ、うまくいくお守りよ!」
その光ちゃんの言葉に、七島君は決心したように花依の元に向かいます。
あんなにがんばっていたのに!
光も楽しみにしてるのに。
俺のせいで台無しにするなんてダメだ
と。
一方、花依は本当に風邪がうつって横になっていました。
横になりながらBLを読むのですが、同じシチュエーションでもBLだと萌えて、現実では恐怖しか感じない。
五十嵐君からの「熱で何も覚えていないらしい」という言葉に花依も理解はしているのですが、本能的に恐怖しか感じず受け入れられない。
そこに、「七島が来たぞ」と兄が部屋に伝えに来ます。
まだ会える心の準備ができておらず「いないと言って」と断るものの、外から大きな声で花依に向けて叫ぶ七島君の声が。
思わず、窓を開けて下を見ると、「俺のことは許さなくていい!でも明日の本番だけは光も楽しみにしてるんだ」と頭を下げて姿が。
そして、光ちゃんが描いた絵を兄に渡すと、その場を去ったのでした。
光ちゃんの絵に、花依は「ずるいよ…」とポツリ。
本番当日。
なかなか来ない花依に、監督も代役を考え始めた頃にやっと到着した花依。
「来てくれたんだ」と近くによる七島君ですが、花依が体をこわばらせたことから少し距離を取ります。
「七島君が熱でうなされていたのも理解しているし、謝ってくれているからもういいの。でも、まだ怖いの」と正直に気持ちを打ち明ける花依。
七島君も「うん、当然だ。来てくれてありがとう」と答えます。
一方、会場には、ショーを見に来たちびっこ&保護者、そして五十嵐・仁科・六見・四ノ宮くんも集合。
そこに、なにやら騒がしいハッピとハチマキを絞めた三人組の男性が。
他のショーでも出現しているらしく、その評判は悪いよう。
そして始まるショー!
…と、前列を占拠していたハッピ3人組が席から立って激しい応援を!
その様子に子どもたちは怖がり泣き出す子も。
ステージに近づき、止めるスタッフの声も無視して写真を撮りまくります。
挙句の果てには、ダイヤ(花依)の足をつかんで転ばせてしまうといった展開に!!
そこにダークプリンスに扮した七島君が助けに入ります。
「どうやら、貴様らより先に倒さなければならない敵がいるようだな。ここは一時休戦といこうじゃないかプリプリムーン」と、ショーを壊さないナイスな流れを作ります。
すかさず、戸惑う司会進行役のお姉さんに「代りますよ」とマイクを奪う五十嵐君。
周囲の子ども達、大人も巻き添えに3人組を撃退していきます。
男性の一人に押されて倒れてしまう七島君。
思わず手を差し出す花依ですが、お互いに気がついてハッと手を放しかけます。
でも、「大丈夫!」という花依の言葉と強く握った手で七島君が立ち上がると、「もう二度とおまえを傷つけない」と。
向かってきたハッピ男性に二人の合わせ技を繰り出しノックアウトに!
その後、駆け付けた警官により、ハッピ男性3人組はこってり絞られたのでした。
舞台裏では、騒ぎが収拾されたことから気を取り直して舞台続行。
でも、ダイヤ役の花依が足を捻挫してしまい、舞台に立つことが不可能に!
ダイヤの振りを踊れる代役がいない事から、急きょ七島君が代役を務め、無事にショーを終わらせることができたのでした。
終了後、笑顔でハイタッチする花依と七島君。
花依からは七島君への恐怖心も消え、すっかりいつも通りです。
そこに、光ちゃんが五十嵐君と共に登場。
嬉しそうに七島君のダンスを褒め、頭をなでなで。
その様子を見ていた五十嵐・仁科・六見・四ノ宮くん。
四ノ宮君は涙目で笑い、志麻さんは写メを撮りまくり、六見先輩からは「かわいいよ!」とグーサイン。
五十嵐君は「ほんと、カッコ悪いなぁ」としみじみと言われる始末です。
「うるせーーー!」と真っ赤になって叫ぶ七島君たちの様子をみていた花依は、男の子って怖いけど頼りにもなるんだとその様子をほほえましく見ていたのでした。
#
お正月。
単身赴任中の父が帰ってきました。
父親の久しぶりの帰宅に、あっさりしている妻・みつこ。
お餅を片手にお出迎え。
花依はお友達と初詣に行っていると聞くと、すぐさま追いかけました。
混雑する人ごみの中、花依の姿を探す父・英男。
そこで、花依たちグループを見かけますが、痩せた事を知らない英男はスルーしようとします。
が…
花依の後ろ姿、そしてこちらを向いた時の顔が妻・みつこの若い頃にそっくり!
同時に、花依が英男に気が付いて手を振ります。
あまりの変貌&イケメンに囲まれている花依の姿に、父・英男は何が起こっているのかわからず呆然。
家についても、「おまえは本当に花依なんだな!?」と、なかなか現実を受け入れない。
「それより、改めてお帰りなさい。うれしいなー。お正月はお父さんいないと寂しいもんね」という優しい花依の言葉に、父感動。
花依が部屋に引き上げると、「ところであのハエどもについてなんだが!」と、それまでの優しい表情とは打って変わった般若面。
賄賂(お年玉&心ばかり)で、兄から五十嵐君たちについての情報を得ます。
「生半可なヤツに花依はわたさん!俺が見極めてやる!」と、兄から買い取った5人のプロフィールを参考に、花依のアルバイト先であるうさみーランドに変装して偵察に!
ウサギの着ぐるみ役の六見先輩。
↓
仲間がたくさんいてわからず。
パレードに出演中の四ノ宮くん
↓
女装でわからず
プリムンショーに出演中の七島君
↓
着ぐるみでわからず
執事カフェにいる仁科さん
↓
女友達という事で問題なし
そして最後に来たのがエキサイティングクルーズの五十嵐君。
その仕事ぶりに「さわやかすぎて逆に胡散臭い!」とまで言う始末。
と、そこにワニに大群が出現。
「おー、かわいい反応しちゃって」と子ども達の様子にほっこりしていると、なんとすぐ後ろにワニが!!
「そこのお父さん!このモリで一突きして追っ払ってくださーい」とモリを渡されます。
子ども達の応援もあって、無事にワニをやっつけるも、口から手が離れた瞬間に、勢い余って結婚指輪が抜けて飛んで行ってしまいます。
アトラクション終了後に慌てて「大切な指輪を落としてしまったんだ!」とマスクを外して五十嵐君に詰め寄る父。
「え!芹沼さんのお父さん!?」と気が付かれ、慌ててその場から逃げ出します。
とりあえずうさみーランドの事務所に行って…とふらふら歩いていると、泣きじゃくる小さい女の子の姿が…。
なんと、迷子!
花依の小さい頃を思い出すなぁと思いながら、「おじちゃんが一緒に探してあげようね」と、手をつないで歩き始めます。
そこに、女の子のお父さんが烈火のごとく走り込んで来て、「娘に何するんじゃ!誘拐魔!!」と強烈パンチ!
英男、吹っ飛ぶ!!
「パパのバカ!おじちゃんは一緒にパパを探してくれていたのに!」と言う女の子言葉に、誤解は解けるものの、英男はすでにノックアウト。
医務室に連れていかれ、そこで花依にバレ、仁科さんちの車で家まで送ってもらう羽目に。
家に帰ると、みつこさんが心配顔でお出迎え。
その首元には、指輪を通したネックレスが。
指にはまらなくなったので、ネックレスにしたのです。
その姿に、焦る英男。
大切にしてくれているのに、自分は指輪を失くしてしまった…。
そこに、五十嵐・七島・四ノ宮・六見先輩がやってきます。
皆、どこか汚れています。
五十嵐君の手には、英男が失くした結婚指輪が握られており、「皆で川底をさらったら、すぐに見つかりましたよ」とにっこり。
なんだ、いい青年たちじゃないか。
いい男たちを見つけたな、花依…と思う英男でした。
夜。
英男が庭で夜空を見ていると、上着を手にした花依が来ます。
「花依は今、好きな人はいるのか?」と聞くと、顔を赤らめながら「特別な人なら…いるよ」と。
そして、来ていた洋服に描かれている男の子の絵を見せながら「朱ちゃん!」と目を輝かせて説明し始めました。
英男、目玉が飛び出るほどびっくり。
「観たら絶対にはまる!」と、録画した「かちゅ☆ラブ」を鑑賞。
正月休みが終わり、仕事に戻っていく英男。
船から5人に「君たちぃ!頼むからもっと頑張って!ガンガンいこうぜ!!」と声援を送るのでした。
#
いつもの賑やかなランチ。
ツン王子の四ノ宮君も、自然と笑顔がこぼれます。
ランチ後、同じ1年生の志麻さんと廊下を歩いていると、「これ、保険のアンケ。センセに渡しといてくんね?」とクラスの男子が寄ってくるのですが、「締め切り過ぎた時点で僕の仕事は終わってる。自分で持っていけ」と冷たく拒否。
それを聞いていた志麻さんが「言い方キツイねー。友達いないでしょ」と言うと、「僕は友達はいらない」ときっぱり。
なにやら地雷を踏んだ様子。
小さい頃から「もやし」「女みてー」とからかわれ、病弱だったため学校も休みがちだった四ノ宮君。
中学では髪を染めていると上級生から目をつけられ、「かわいー」と騒ぐ女子が多いことから「調子のりすぎ」と嫉妬むき出しの男子。
そんな状態だったので、「友達なんて面倒なもの。いらない」といつしか思うようになった四ノ宮君。
でも今は、花依を中心としたメンバーと楽しく過ごせていることからも、毎日がとても楽しく感じていました。
そんな充実した日々を送っていたのですが、ある日、田舎のおばあちゃんの容体が悪く入院したことから一変します。
母がおばあちゃんの家に行くことになり、もしかしたらそのまま住むかもしれなくなったのです。
その話に、四ノ宮君大ショック!
「イヤだ!」と叫ぶと自室にこもってしまいます。
そして、こっそりと家出。
向かった先は花依の家でした。
夜遅くに、突然訪問してきた四ノ宮君に驚きつつ、部屋に入れる花依。
理由を聞くも、何も話さないで30分経過。
どうしようと思っていると、「僕は…先輩と離れたくない!」と抱き着いてきました。
花依がびっくりしていると、「はい、待ったーーー!」と五十嵐・七島・志麻さん・六見先輩が登場。
どうやら、花依の兄・拓郎が七島に連絡をいれたようです。
「ぬけがけたあいい度胸だ。正直見くびってたぜ、シノ~」と襟首を締め上げる五十嵐君。
慌てて「違うんです!僕、引っ越しするかもしれないんです!」との言葉に、皆がきょとん。
そこでかくかうしかじかと皆に説明する四ノ宮君。
ノルウェーにいる祖母が入院したので両親が戻るため、四ノ宮君も連れていくと。
その話に、「でも一人で暮らしていけるのか?家事、料理、洗濯、掃除、その他」という五十嵐君の言葉に、「やれるようになります!」と固い決心を見せます。
「先輩たちと一緒にいたいです。こんなに毎日が楽しいのは初めてなんです」との告白に、花依も「それならますますご両親とお話しなくちゃ」と寄ったところで、四ノ宮君が背中にしょっていたリュックから大きなグリーンイグアナが登場。
なんと、四ノ宮君が可愛がっているペット、グリーンイグアナの「トール」。
女の子、6歳。
その出現に、花依パニック!!
「いやあああああ!!」と叫びながら部屋を出て行ってしまいました。
その尋常ならざる驚き方に心配していると、兄の拓郎が「子供の頃に可愛がっていた蛙を、近所の家から逃げ出してきたオオトカゲに目の前で食べられちゃったんだ。それ以来、爬虫類は全部だめ」と。
その話に、全員引き気味。
とりあえず、トールを連れて志麻さんの車で帰宅します。
家に入ると、心配して出てきた母から逃げるように部屋に駆け込む四ノ宮君。
申し訳なさそうに頭を下げる四ノ宮母。
…と、学校での様子を聞いてきます。
「友達はいるのかしら?」という質問に、「もちろんですよ」と笑顔で答える志麻さん。
その言葉に「だから引っ越しが嫌なのね…」と納得気味のお母さん。
小さい頃から体がとても弱く見た目も少し浮いていて性格も素直じゃないので、友達がなかなかできなかった。
唯一心を許していたのがトールだと。
その話に、「あの拒絶はきつかったかもしれない…」と心配する志麻さん。
部屋のベットでうずくまっていると、思い出されるのはトールとの出会い。
しょっちゅう寝込んでいた幼少期。
たまたま見かけた図鑑のグリーンイグアナが恐竜みたいで強そうでカッコよく、弱い自分と全然違ってみえた事から一目ぼれ。
頼み込んで10歳の誕生日にやってきたのがトールでした。
悲しいときも、つらいときも、楽しいときも、嬉しいときも、いつも一番そばで過ごしてきたトール。
友達で家族であるトールを花依に受け入れてもらえないのであれば、一緒にはいられない。
四ノ宮君は決心すると、両親と共にノルウェーに行くことを決心するのでした。
翌日のランチ。
「取り乱してごめん!」と謝る花依に、「両親と行くことにいます」と告げる四ノ宮君。
そして「先輩の事、あきらめます」と。
「皆さんともこれっきりだと思うので、さようなら」と、まだ親しくなかった頃のような他人行儀な表情になると、その場を去ろうとします。
「そんな簡単でいいのかよ」という七島君ですが、「友達というわえじゃないんだからいいでしょう。それにトールを拒絶する人とは一緒にいられないので」と。
四ノ宮君の姿が見えなくなると、先日、四ノ宮・母から聞いた話を皆に伝える志麻さん。
このメンバーがほぼ初めての友達と呼べる人間だったようで、心を許せる相手がトールだけと。
その話に真っ青になる花依。
なぜなら、花依も、過去に似たような経験をして、その辛さはわかっているつもりだったからです。
「苦手なものは仕方がないよ」「びっくりしたもんね」とフォローしてくれますが、花依の中では何かもやっとしたままです。
その日以来、四ノ宮君は学校を休みがちになり、食堂に姿を見せることもなく、たまにすれちがっても目も合わせてくれないほど。
そんなある日、職員室に用事がってきていた志麻さんは、そこで四ノ宮君が1週間後に転校することを知ります。
それをお昼のランチで皆に伝えると、威勢を張るものの、六見先輩の「俺は、四ノ宮君がいなくなったら寂しいけど」という言葉に、皆何も言えない…
四ノ宮君が転校するまで、あと5日。
カレンダーを見ながら「このままさよならするなんて…」と考えていると、六見先輩が訪ねてきます。
「このまま別れるのは嫌じゃない?」と、持ってきた本を花依に渡します。
それは、図鑑でした。
荷造り真っ最中の四ノ宮君。
しまっていた段ボール箱から、懐かしい本がでてきました。
お転婆姫が恐竜を引き連れて冒険するシリーズ。
きれいな絵でおもしろくて、姫がかっこよくて好きだった本です。
久しぶりに見て、主人公の姫が花依に似ている事に気が付きます。
これまでの思い出が一気に蘇ってきます。
と、そこに五十嵐・七島・志麻さん・六見先輩が訪ねてきます。
ケーキやお菓子を持ちよって、お別れ会をしようとやってきたのです。
「迷惑です!」とつんつんする四ノ宮君に、「てめーが望もうと望まないと、もうつながっちまってんだよ!簡単に切れると思ってんじゃねーぞ!」と。
そこに、遅れて花依が登場。
両手にはバナナと白菜を抱えています。
驚く四ノ宮に「イグアナについていろいろと勉強したの!だから、もう一度ルートに会わせてもらえないかな?」と。
皆でトールがいる部屋に行くと、そこにトールの姿はなし。
窓が開いていることから、どうやら外に出て行ってしまったようです。
こんな寒い中、外に出たら寒さに弱いイグアナは死んでしまいます。
皆で手分けして探すことに。
イグアナの習性から、公園の池近くを探す花依。
木に登るのが好きなはずだからと見上げると、枝にいるトールを発見します。
花依もよじ登ってトールを保護しようとするのですが、トールは池の中に!
寒くて泳げず、沈んでしまいます。
とっさに飛び込んでトールを捕獲する花依。
連絡を受けて駆け付けた四ノ宮君が駆け付けます。
全身びしょぬれになりながら、「大事な友達だもんね。無事でよかったね」という花依に、やっぱりこの人が大好きだと思うのでした。
そして、皆と一緒に居たいと。
…という事で、四ノ宮君は一人、日本に残ることを決意。
最初は反対した両親ですが、息子の固い決心に「そんな気がしてたわ」と承諾するのでした。
そして、両親がノルウェーに出発する日。
皆で見送り。
そんな様子を陰からこっそりと見ている怪しい人影が…。
「姫…」とつぶやくこの人物は!?
次巻!!
【次巻】
【前巻】7巻:私がモテてどうすんだ