10巻:キングダム

キングダム 10巻

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ついに呂不韋達一向が。
緊張が高まります。
政もいつになく険しい顔つきです。

好き勝手やるだけでなく政の命を狙う呂不韋が気に入らない信は、一喝して委縮していた皆の気持ちを奮い立たせます。

でも、実際に目にした呂不韋一行の気迫はすごく、信もその重圧に冷や汗。

そんな中、登場した呂不韋。
ふわりと相手を包み込むような感覚に、信は何も言えずにいたのでした。

 

そんな呂不韋から驚きの一言が!

「昨夜の大王様暗殺事件の黒幕は、この呂不韋めにございます!」

言っちゃったよーーー!!!
みんな、お口あんぐり。
それに対して政は、

「冗談はよせ、呂不韋。そのようなこと、あろうはずがない」

と。
その言葉が示すのは、呂不韋の強大な力と、政の力のなさ。
昌文君や壁さんも悔しそうに唇をかみしめています。
信は、自分が考えていた以上に力の差があることにショック。

これが、政治の駆け引きってやつですかね。
力が物を言う時代はすごいですね~。
主犯がいるのに捕まえられず、とぼけないといけないんですもんね。
これは辛い。

呂不韋は力の差をわざわざ確かめるためにも、あえてこんな発言したんですねかね。
政のその言葉に、大笑い。
「自分の立場がよくわかっているじゃないですか、大王」と言わんばかりです。
きーーー!!!

 

これで終わりかと思ったら、呂不韋陣営の面々から動きが。

まずは蔡沢。

政に早く大きくなれと。
自分は強いものにしか仕えないと発言。

次に、蒙武さん。

法の番人こと李斯さんに「戦にしか能のない貴様が何の提言か?」と一触即発になりながらも、「秦の六代将軍を復活させてほしい」と発言。
これには昌文君も立ち上がって叫びます。
さらに壁さんも真っ青。

国が崩壊するってどんなシステムよ!?

そんな様子に信は「?」。
読者も「?」。
壁さんが説明してくれます。

メリットもありますが、デメリットもあるこの制度。
発案した昭王と六代将軍の絶対的な絆があったからこそのものであり、今現在の状況では謀反の恐れというデメリットの方が高いと。

昭王時代の六代将軍は、今は王騎だけ。

王騎を尊敬する信は、王騎をコケにする蒙武さんに怒鳴りそうになりますが、そこは壁さんが口を押えて黙らせます。

そんな六代将軍問題について、呂不韋が蒙武をいさめつつ、自分に有利なように話をまとめていきます。
その見事な流れ、さすがです。
なんと、政ではまだ若くて負担も大きいから自分が中心になって六代将軍を統べるというのです。

ぎゃっふん!
それって、政がただのお飾りの王であると言っているようなもんじゃないですか!?

そして、「この件はこれからゆるりと煮詰めてまいりましょう」といって、その場を立ち去ります。

 

謁見の間を出たあと、李斯が呂不韋に「自分なら確実に政を抹殺できた」と言います。
それに対して呂不韋は「それはおもしろくない」と返答。

そして、温和な笑顔で屋敷へと帰っていきます。
「屋敷で酒でも飲もうかのぉ」というセリフにむかっ。

一方、惨敗した昌文君や壁さんたちは皆、下を向いて固まったまま。
悔しさのあまり壁さんが拳を床に打ち付けようとするよりも早く、政が無言で王座を何回も蹴り飛ばし始めます。

よほど悔しかったのでしょうね~…
まぁ、そうだよね。
耐えた政は流石でした。

無言で物に八つ当たりする政を止めたのは信。
「ちょっと外の空気、吸おうぜ」と外に連れ出します。
そこで政の敵について語り、楊端和率いる山の民の現状について話ます。
そして、次の戦が近いことを信は知ります。

信と別れた政は、まだダメージが残る昌文君や壁さんたちのところに、かつては敵対していた肆氏を連れて立て直しをはかります。
政の力ある言葉に、陣営も息を吹き返すのでした。
よかった、よかった。

 

そして、話は変わって河了貂。
今度は、河了貂の方で大きく動き始めます。

帰りの馬車?で、羌瘣の過去について信に話します。
戦争に参加したのも、暗殺の刺客になったのも、すべては復讐の足掛かりにするためだったと。さらに、家で夕食を食べた後、「オレは軍師になるぞ!」と告げます。

その翌日、信が働きに行っている間に、河了貂は羌瘣の紹介で軍師の先生の元に行きます。
その先生は、羌瘣に暗殺の話をもちかけた人物。
軍師の先生としてこれ以上の人はないとして、河了貂を送り込む手はずを整えてくれたのでした。
ちなみに、河了貂は誰が先生になるのか、この時点で聞かされていません。

羌瘣は、河了貂が行ったのを見送った後、仕事から戻ってきた信に事情を説明します。
いろいろと聞きたい事があった信は、羌瘣を家の中に呼びこみます。

一通り話しあと、河了貂が作っておいてくれた夕食を二人で食べます。
河了貂の料理の腕は天下一品。
羌瘣もびっくりです。

 

その頃、河了貂は豪華なお屋敷に。
案内された扉を開けると、そこにいたのはなんとこの方!

まさに敵の陣地、呂不韋の側近の昌平君の屋敷だったんです。
どひゃーーー!!!

どうやら、本当は羌瘣を呼んでいたらしいのですが、羌瘣が代わりに河了貂を際向けた様子。

ざわつく場内で、羌瘣からの手紙…推薦状が読まれます。
その内容は…

「天才を送るから軍師に育てろ。もしもその子に何かあれば、皆殺しに行くから気をつけろよ」

…という脅し文句。
こわっ!
強い!

手紙に記されてた河了貂という名前に反応したのは、昌平君と同じく軍師を志す蒙毅。
二人は河了貂が弟王のクーデターに関係していたことを知っていました。
昌平君は、蒙毅の隣の部屋を与えよと案内させます。

そこで蒙毅は河了貂が諜報の為にきたのかどうかを探ります。
河了貂のうろ和えぶりからそれはないと判断し、妹弟子として迎え入れます。
おうっ、女の子であることがばれていますね。

その頃、昌平君は蔡沢とお話し中。
河了貂という良い駒が手に入ったことを喜びます。
また、羌瘣についても「相当頭が切れる」と高評価。
是非とも手に入れたいと蔡沢。

そんな蔡沢に、昌平君は若手の中で一番に信がほしいと告げるのでした。

ところ変わって、信。
夜も遅いことから羌瘣に泊まっていくようにいいますが、素顔をさらした羌瘣はとってもかわいい。

信は羌瘣が女の子であることを意識してしまい、なかなか寝付けない。
そんな意識している信に、羌瘣が目が覚めるようなことをいいます。

「お前、このままじゃいつか死ぬぞ」

先の戦いでの信の戦いの悪かったところをズバッと指摘。
「お前の戦いぶりは勇敢ではなく無謀なんだ」とバッサリ。

ただ、信もそれは自分でも思っていたようで、その辺の対策については考えているようです。
ここでは具体的には言いませんでしたが、この後、信は行動に移ることになります。
有言実行ですね。
素晴らしい!!

そして、羌瘣に対して「仇討ちが終わったら速攻で帰ってこい」と。
「考えとく」と答える羌瘣。
翌朝にはもういませんでした。

 

信は連絡係りの渕に馬を(無理やり)出してもらい、王騎の城に向かいます。
ちょうど演習から戻ってきた王騎と共に城の中に入り、なぜかお風呂に一緒に入ります。

そこで信は、王騎にどうしたら強くなれるのか教えを乞いに来たと、自分が来た真意を話します。
羌瘣と戦い、いかに自分の力がまだ未熟だったのかを思い知らされ、それは一人で補えるものではないと。

それに対して王騎は、自分にはなんの得もないと。
配下の者にも「昌文君にみてもらえ」と言われる始末。
でも信はめげることなく「オレは天下の大将軍に修業をつけてほしい」「オレを修業することに“利”がある」と粘ります。

「バカは一度死なないと治らないようですね」と、無国籍地帯に信を連れていく王騎。
信の説得で、何かが心に響いた(興味をひかれた?)ようです。

行く途中、六代将軍についても詳しく知ることになります。
王騎は、「今の秦国に六大将軍の名に見合う人物はいない」と。
そもそも、六将制度がすごいのではなく、その前に我々が桁外れに強かっただけだと。

そんな王騎を尊敬の眼差しでみる信。
「オレに修業をつけてくれ!」という信を、王騎は蹴飛ばして崖の下にある無国籍地帯に落とします。
しかも剣を取り上げて。

崖下では、小数部族や亡国の輩が狭い荒野で覇を争っている状態。
この地を、平定してみせろと王騎は言うのです。

信が落とされたところは、この近辺でも最弱の南巴族で百人ほど。
百将になる信への課題でした。

信はすぐに反応し、皆殺しになりそうな南巴族に的確な指示を与えていきます。
王騎は、平定が終わったら自分が修業をつけてやると渕に伝言を託しその場を去ります。

そして、向が雪の中、掃除しているシーンで10巻は終了。
平定する話は次巻?
それとも最後のナレーションにあった2月の戦争から!?
気になります!!

 

10巻のおまけは、山の民のシュンメン。
楊端和との壮絶な稽古に、仲間になったランカイとの楽しい?やり取りです。




<関連書籍>

【次巻】11巻:キングダム

【前巻】09巻:キングダム

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