金田一少年の事件簿ー蝋人形城殺人事件ー

【中古】 金田一少年の事件簿 蝋人形城殺人事件(3) KCデラックス「金田一少年の事件簿」ベストセレクション/さとうふみや(著者) 【中古】afb

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明智警視に挑発されて、バルト城ミステリーナイトに参加することになったはじめ。
美雪と共に、明智が運転する車で長野・信州の山奥に建てられたバルト城へと向かいます。

バルト城は、地元では死霊の住処・蝋人形城と呼ばれている城。

中世ドイツの街を再現したテーマパークを建設するため、わざわざ本場ドイツからまるごと移築されたものなのですが、開発会社が倒産。
そのまま、放置されてきました。

その城を買い取り、開催されたのがバルト城ミステリーナイト。
そして、この城こそが優勝賞品です。



 

このバルト城ミステリーナイト参加者は、事前に書類審査を通ったものだけ。
はじめは、明智の推薦状からパス。

はじめや明智以外の参加メンバーも、犯罪心理学者やロサンゼルス市警、探偵社、推理小説評論家、監察医、推理作家、犯罪ルポライターとそうそうたる顔ぶれです。

 

全員が集まったところで案内されたのは、城の主・レッドラムがいるとされる大暖炉の間。

ところが、そこに主の姿はなく、かわりに参加者そっくりに作られた等身大の蝋人形が。
その精巧な作りにぎょっとするメンバーたち。

姿はないものの、スピーカーから主らしき者の声が。

「ようこそ!我が「蝋人形城」へ。私はMr.レッドラム!私の心ばかりのプレゼント、気に入っていただけたかな?さぁ、全世界からお集りの名探偵諸君!その類まれなる推理力で私を楽しませてほしい」

その声が終わるや、城の出入り口となるつり橋が上がり、閉じ込められた形に。
慌てふためく参加者とは別に、客の世話係・南山駿三は「皆様には推理に集中していただくため、この4日間、城の外に出られないようさせていただきます」と落ち着きはらった様子。

従えない場合は棄権となるとの言葉に、文句を言っていた参加者も黙ります。

 

その後、各自の部屋に。
まるで牢屋のような部屋のつくりに、「俺たちゃ囚人かよ」とボヤつくはじめ。

…と、机に置かれたあるものに目がいきます。

 

はじめの隣の部屋を割り当てられたのは明智。

警察手帳に挟まれている写真を眺めながら、「あと少し…」と思いつめた表情でつぶやきます。

 

 

第一の殺人

部屋に置かれてある衣装に着替え、大暖炉の間に集まってくださいとの世話役の言葉に、めいめいが用意された衣装で再び大暖炉の間に。

その様子は、まるで中世の舞踏会のよう。
しかも、衣装は蝋人形が着用しているものと同じです。

食事を堪能した後、南山の「地下遊戯室でビリヤードでもいかがでしょうか」という言葉に、はじめ以外が参加します。

 

実はこれも、レッドラムの指示。

この間、はじめが当麻の蝋人形を移動させてニセの殺害現場を作り、皆で犯人捜しをさせます。
はじめの部屋にはレッドラムからの手紙が置かれており、その通りにしたのでした。

とはいえ、明智があっさりとはじめが犯人であることを推理して終わってしまいます。

 

「まさかこれでおわりじゃないだろうな!」と、南山に詰め寄る坂東。
「俺はどうしてもこの城が必要なんだよ!」と真っ青です。

そんな坂東、そして皆の不安を見透かしたように、突如響き渡るレッドラムの声。

「ウォーミングアップクイズは楽しんでいただけたかな?だが、ミステリーナイトの本番はこれからだ。この後、諸君の前に本当の謎と恐怖が次から次へと姿を現すだろう」

今回の殺人劇が茶番だと知るや、安心する参加者たち。
本物の当麻を呼んで来ようと、皆で部屋に向かいます。

 

…が、そこには、先ほどのニセ殺人現場とそっくりそのまま同じ体制で死んでいる当麻の姿があったのです。

 

 

第二の殺人

電話や無線機の類はなく、しかもレッドラム本人も城にはいない。

慌てふためく南山の言葉に、明智の車で麓まで行こうとしますが、跳ね橋を下すための機械が何者かによって破壊されていることが判明。
城に完全に閉じ込められてしまったのでした。

 

「この中に、正体を隠したレッドラムが紛れ込んでるんじゃないか!?」と指摘するはじめの言葉に、ロサンゼルス警察のエドワードが、スティーヴン・キングの小説「シャイニング」の話を持ち出します。

「つまり、この10人の中に自ら“殺人者”と名乗る人物が紛れ込んでいるんですよ」と。

唯一、レッドラムと接点がありそうな南山にその正体を聞くも、南山自体も会ったことがないと。

2ヵ月前に南山が所属する秘書派遣会社に小包が届き、南山を名指しでミステリーナイトを取り仕切ってくれと言う依頼が。
一緒に、依頼料と詳しい資料が入っていたと。

 

各自が部屋に戻った後、一人、蝋人形を調べ始めるリチャード。
耳の後ろにあるキズまで再現していることを確認していたのでした。

そこにはじめと明智、美雪が来たのをきったかけに、そそくさと部屋を退出。

自室へ戻る途中、「そうだ…思い出したぞ…」と明智について思い出すのですが、背後から何者かに頭を殴られ気絶。
気が付くと拷問道具の中に。

犯人が自分の正体を告げると「ま、まさか…そんな…」と驚愕。
助けをこうも、拷問道具で串刺しにされてしまうのでした。

 

そして、翌朝。
レッドラムの高らかな笑い声で、リチャードの死を知る参加者。

レッドラムが口にした西の塔に駆け付けると、西の塔の広間にあるテーブルの上に、棒をおなかに刺したリチャードの蝋人形が横たわっています。

当麻の殺人方法からも、本物のリチャードは部屋で殺されているかもしれないと、部屋と向かうはじめと明智。

リチャードの部屋には、体中から血を流すリチャードの遺体がベットに横たわっていたのでした。

 

 

第三の殺人

城の見取り図をもとに推理を披露するエドワード。

見取り図にある向け道の類も確認しますが、もちろんそこま再現されておらず土の壁。

 

そして、翌朝。
またレッドラムの殺人予告が流れます。

「諸君!お待たせした!第三の事件の幕開けだ!大暖炉の間に急ぎたまえ!」という声に、走り出すはじめ。

大暖炉の間に入ると、そこには頭が外れ床に転がる明智の蝋人形が。

すぐに明智の部屋に向かったのですが、明智は殺されておらず、眠っているだけでした。

 

ホッと安心しつつ、その場に坂東だけがいないことに気が付いた参加者。
再び大暖炉の間に行くと、そこにあったはずの坂東の蝋人形がなくなっています。

坂東の部屋に向かうと、そこには首を吊った坂東の蝋人形と、その奥で本物の坂東が首を吊っている姿が…。

 

部屋から見つかったリモコンから、レッドラムの正体が坂東だったことがわかります。

スイッチを押すと、「名探偵諸君!今までご苦労だった!」と言うレッドラムの声が流れ、坂東がレッドラムだったこと、二人を殺害したことや殺害理由などが。

事件は解決したと、ホッする参加者とは別に、しっくりこないはじめ。

「なんでわざわざ、ボイスチェンジャーで作ったレッドラムの声で事件の真相を流す必要があるんだ?」と。

はじめの指摘に、真木目と多岐川も同調するのでした。

 

 

推理

自分の推理を確かめようと、はじめは明智の部屋を訪れます。

明智の部屋にある煙突を利用して殺人を実行できたのではと、自分の仮説を披露。

「動機は?私は被害者の3人と会うのは初めてなんですがね」と余裕たっぷりの明智に、「あんたは嘘をついてる!少なくともリチャードは知っていたはずだ!」と、明智の態度から気になったことをあげます。

「どうなんだよ、明智さん。まさかあんたが…」とさらに問い詰めると、「やっぱり明智さんでしたか」と煙突からコロンボが出現。

エドワードもはじめと同じ推理で、煙突を使ったトリックが可能かどうかを試していたのでした。

さらに、部屋の中をきょろきょろし始めるや、壁の隙間から汚れたマントを見つけ出します。

 

「私はそんなもの隠した覚えはないね」と、落ち着いた表情で答える明智ですが、エドワードは納得しません。

…が、煤やクモの巣だらけのエドワードの姿から、「明智犯人説ってもけっこー面白かったんだけど、残念ながら的外れか!」と、ホッとしたような残念そうな顔をするはじめの言葉から、明智が犯人でないことを悟ります。

「狭い煙突の中をついさっき明智さんが通ったのであれば、そんな蜘蛛の巣なんてはってあるわけないだろ。あんたは、明智さんが煙突を使っていないということを、身をもって証明しちまったんだ」というはじめの言葉に、エドワードは何もいえず。
そのまま悔しそうな表情で部屋を出ていきました。

 

レッドラムは明智に罪をかぶせようとしたと指摘するはじめ。

「そろそろ話してくれよ」というはじめの言葉に、なぜこのミステリーナイトに参加したのかを話し始めました。

それは、20年以上前におこなった難事件。
担当していた刑事が、事件関係者とおもわれる人物をピックアップするに至るも、あと一歩というところで証拠をつかむことができず、時効を迎えてしまう。

「殺された3人は、その時にリストアップされた事件関係者なんですよ」と。
さらに詳しく聞こうとするはじめでしたが、「私が言えるのはここまでですよ。君との推理勝負もこれからが本番ですよ」とはぐらかすのでした。

 

その頃、マリアを犯人と疑う真木目と多岐川が、マリアを拷問道具で自白させようとしますが、気が付いた南山に止められ事なきを得ます。

…が、マリアの背中についた血痕から、ここがリチャードの殺害現場であることが判明。

さらに、大暖炉の間に置かれている蝋人形の異変や、坂東の蝋人形が置かれていたイスに残っていた塩から、事件のトリックと犯人を推理するのでした。

 

 

犯人

レッドラムの正体は、推理小説家の多岐川。

殺された3人とは大学のサークル「犯罪研究会」で一緒だった仲間。

多岐川の恋人・狭山恭次は、実行可能な犯罪計画をいくつも練るほどのマニアで、卒業を前に実行することを提案します。

それが、明智がはじめに話していた現金強奪事件。

計画は成功しますが、時効がくるまで使うなと言う狭山の言葉に、当麻・リチャード・坂東が反発。

「完全犯罪だかなんだかしらないけど、20年も待てない!」と、狭山と多岐川を殴って気絶させ、そのまま土に埋めてしまうのでした。

ところが、多岐川はなんとか土からはい出し、倒れているところを発見され病院に。
殺されかけたショックで記憶喪失になっていたのですが、半年後に思い出します。

狭山を埋めたまま完成した蝋人形城を前に、3人への復讐を誓った多岐川。

顔を整形手術で変え、狭山が書き溜めていたメモからミステリー作家に。
そして、3人が成功して幸せの絶頂にいる頃を見計らって、今回の計画を実行したのでした。

 

すべてを告白すると、「私が捕まったら、恭次さんが作った作品に傷がつく」と、城に火を放つ多岐川。

「犯罪は芸術なんかじゃない!」と、死のうとする多岐川を止めようとするはじめ。

「あんただってもう気付いているはずだ!紙の上に書かれた犯罪と現実の犯罪は違うってことに!」と説得するも、「もう、遅すぎるのよ…」と、持っていた拳銃で自分の頭を撃つのでした。

 

 

エピローグ

「4日たって連絡がなかったら来てください」と、事前に明智がつたえていたことからも、剣持によって救出されたはじめたち。

退院後、多岐川の死体と、20歳前後の男性の白骨死体が見つかったと、剣持から聞くはじめ。
一緒に犯罪計画書もみつかり、殺された3人の名前も書かれていたと。

犯罪計画書に書かれていた20年前の事件とは、3億円事件のこと。
そして、その事件を追っていたのは明智の父。

行き詰まる捜査に、周りの目は冷たくなるばかり。
時効をきっかけに、退職。

「親子2代の執念ってわけか…」というはじめに、「まぁ…事件が迷宮入りした今となっては、犯人がわかってもどうにもなりませんけどね…。それにもう、犯人は全員この世にいないんですから…」と空を見上げる明智。

 

夜。
明智は、父の写真の前にグラスを二つおくと、事件解決の報告をするのでした。

 



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