04巻:鬼滅の刃ー猪の正体ー

鬼滅の刃 4 (ジャンプコミックス) [ 吾峠 呼世晴 ]

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嘴平伊之助(はしびら いのすけ)の姿を見た我妻善逸(あがつま ぜんいつ)は、最終選別で誰よりも早く入山して、誰よりも早く下山してしまった合格者だと気が付きます。

箱の中の鬼(禰豆子)の存在に気が付いた伊之助は、さっそく戦いを挑もうとするのですが、それを善逸が阻止。

そこに出てきた炭治郎が、伊之助を引き離すように一撃を加えます。
「隊員同士で刀を抜くのはご法度だ!それを一方的に痛めつけて卑劣極まりない!」と怒りの形相です。

「素手ならいいんだな!」とわかっていない様子の伊之助。
四足獣のような低い体制での攻撃、そして人並外れた関節の柔らかさに、炭治郎は苦戦を強いられます。

己のケガを鑑みない伊之助の行動に「ちょっと落ち着けぇ!」と、思いっきり頭突きをかます炭治郎。
その衝撃で、伊之助がかぶっていた猪の覆面が落ち、中から素顔が…。

きれいな顔立ちにびっくり。




炭治郎の頭突きで脳震盪をおこし、気絶する伊之助。
気が付くと、炭治郎たちが亡くなった人たちを埋葬していました。
戦いを挑もうとするも、炭治郎から埋葬の手伝いを言われます。

「生き物の死骸なんて埋めて何の意味がある!」と手伝いを断ると、「そうか…傷が痛むからできないんだな」と、休んでいるように笑顔で言われます。

その言葉に、着れて埋葬のお手伝い。

 

埋葬後。

いまだに正一君が鬼を倒したと勘違いし「正一君に守ってもらうんだ!」とくっついている善逸を無理やり引っぺがし、兄弟たちと別れる炭治郎。
鴉の道案内で、鬼殺隊である伊之助も加わって次の目的に向かいます。

その道中で、伊之助には育手がいない事を知ります。
鬼殺隊の隊員と力比べをして刀を奪い、最終選別や鬼の存在について聞きだし、最終選別に参加したのだと。

 

鴉に連れていかれた先は、藤の花の家紋が入った家でした。
藤の花の家紋が入っている家は、鬼狩りに命を救われた一族であり、無償で尽くしてくれる家。

さっそく食事にふとん、そして医者と世話をしてくれるおばあさん。
医者に見せると、3人ともあばらが折れているという重傷であることが判明します。

 

落ち着き、部屋でゆっくりと過ごす三人。

すっかり鬼の存在を忘れている伊之助ですが、その事に気が付いた善逸が、炭治郎になぜ鬼を連れているのかを尋ねます。

と…

箱から禰豆子がもそもそと出てきて、普通サイズに。

その姿に、怯えていた善逸の態度がガラリと変化!
すさまじい怒りを炭治郎にぶつけてきます。
どうやら、炭治郎のカノジョと間違えているようです。

 

誤解が解け、骨折が癒えた頃に緊急指令が入り、3人は次の目的地…那田蜘蛛山へと向かいます。

目的地が近づくにつれ、怖がる善逸。

と…

道の先に傷だらけで倒れている鬼殺隊の姿が。

炭治郎が駆け付けると、何かに引っ張られるように宙に浮く隊士。
「繋がっていた、俺にも!!」と叫びながら森の中に消えていきました。

さっそく森の中に入る炭治郎と伊之助。

そこで、「伊之助も一緒に来ると言ってくれて心強かった、ありがとう」と、禍々しい匂いに体が少しすくんでいたことを言う炭治郎。

そんな炭治郎の言葉に、伊之助は藤の家紋の家でのおばあちゃんの優しさが思いだされ、ほわほわするような…なんだか不思議な感覚を感じていました。

 

すると、二人の先に一人の隊士…先ほどとは違う隊士がうずくまっているのを発見。

「応援にきました」と階級と名前を告げると、「なんで“柱”じゃないんだよ!癸なんて何人きても同じだ!」と絶望したかのように叫びます。

その隊員(村田)の話によると、10人の隊員がここに来たと。
山に入ってしばらくしたら、隊員同士が斬り合いを始めたというのです。

その言葉が終わる同時に、視線の先に刀を持って立つ複数の隊士の姿。

すでに事切れている者、かろうじて生きている者と、何かに操られているような動きで、襲い掛かってきます。

 

背中側から甘い奇妙な匂いを嗅ぎつけた炭治郎は、糸で操られていることを発見。

糸を切り、操っている鬼の位置を確定しようと鼻を利かせると、一瞬、すごい刺激臭を捉えます。
さらに、腕に複数の蜘蛛が!

慌てて腕につけられた糸を切りますが、小さな蜘蛛たちが糸を断ち切った隊士たちに再び操り糸をつないでいる事に気が付きます。

小さい蜘蛛の数も多いだろうから、操っている鬼を見つけなければいけないと、伊之助に鬼の位置を、炭治郎と村田で操られてる人をなんとかすることに。

ふと、頭上の上に鬼がいる事に気が付く炭治郎。
糸の上に立つその鬼は、「僕たち家族の静かな暮らしを邪魔するな。おまえらなんてすぐに母さんが殺すから」と言います。

そのまま糸の道を歩き始め去ろうとする鬼に、伊之助が襲い掛かるも届かず。
「あの子は操り糸の鬼じゃない!」との言葉に、伊之助は自分が持つ技で操り鬼の場所を探ります。

操り鬼の場所が判明したことから、ここは村田に任せて、炭治郎と伊之助で鬼の元に。

 

走った先には、「こっちに来ないで。階級が上の人を連れてきて!そうじゃないと皆殺してしまう!」と泣きながら仲間の隊士の髪をつかみ、首に刀を差している隊士が待ちかまえていました。

鬼が糸で無理矢理に体を動かしており、隊士の腕は奇妙に曲がっていたりと、骨が折れていてもお構いなしの状態。

さらに傷だらけの2名の隊士が加わるものの、どちらも瀕死の重傷状態での操り人形。
あまりの痛さに「殺してくれ…」と炭治郎にすがってきます。

 

隊士を殺すことなどできないと、炭治郎が考えた策は、糸を木に絡ませて動けなくすること。

この策はうまくいくものの、操れないと知った鬼によって隊士が無残に殺されてしまいます。
そんな鬼の仕打ちに、炭治郎の怒りもマックスに。
空気が震えるような怒りに、伊之助も何も言えずに素直に付いて行くのでした。

先に進む二人の前に現れたのは、首のない鬼。
急所がないことに慌てる伊之助に、炭治郎は袈裟切りにすることを提案。
二人で鬼に斬り込んでいきます。

 

炭治郎の数々のナイスアシストで、鬼を確実に追い詰める伊之助。

「お前にできることは俺にもできるわ!」と、炭治郎を操っている本丸の鬼の元に投げ飛ばし、一人で首無し鬼に向かっていきます。

投げ飛ばされた炭治郎は、すぐ近くにいた操り鬼の頭上に。

炭治郎に気が付いた鬼は、「殺される!」と思うも、すぐに「死ねば解放される」と手を伸ばします。
まるで救いを求めるように…。

首を切られた鬼の脳裏に浮かぶのは、“父さん”と呼ばれる鬼と子どもの鬼、そして顔だけ人間で体は蜘蛛の鬼の姿。

そして、人間だった頃、誰かにやさしい眼差しを向けられていたことを思い出します。

体が朽ちていく中、「十二鬼月がいるわ、気を付けて」と炭治郎に伝えて消滅するのでした。

そこに、首無し鬼を倒した伊之助が駆け付けます。

炭治郎は伊之助の傷を心配しながらも、先ほどの鬼からは死を切望するほどの恐怖と苦痛の匂いがしたこと、そして群れない鬼が群れている事を考えているのでした。

 

一方、一人置いてけぼりを食らいいじけている善逸。
それをいさめる雀。

と、禰豆子も一緒に連れていかれたことに気が付き、「危ないところに女の子を連れて行くな!馬鹿馬鹿馬鹿!」と叫びながら森の中に飛び込んでいきます。

歩いていると手にチクッとした痛みを感じつつ、炭治郎たちがみつからないことから、嫌な臭いと蜘蛛のカサカサする音に腹を立てていました。

ガサッと聞こえた音に、思わず「うるさいよ!じっとしてて!」と怒鳴ながら振り返ると、そこには顔だけ人間で体は蜘蛛の得体のしれない者が。
「そんなことある!?」と猛ダッシュ!

開けたところに出ると頭上には、家と鬼殺隊員、蜘蛛になりかけているような人間が、糸にぶら下がるようにして吊るされています。
その家から、不気味な笑みを浮かべた、頭は人間、体は蜘蛛の大きな鬼が出てきました。

逃げようとする善逸に「お前はもう負けている」と、手を見るように言う鬼。
見ると、手が腫れあがっています。
森に入った時に感じた、チクッとした痛みはこれだったのです。

 

「四半刻後には、俺の奴隷となって地を這うんだ…」という鬼の言葉に、叫びながら木に登る善逸。

「怯えることはないぞぉ。蜘蛛になったら知能もなくなる」と笑いながら言う鬼。

「だからそれが嫌なんだわ!お前さ、友達・恋人いないだろ、嫌われるよ!」と取り乱す善逸の脳裏に、修業時代に雷を受けて髪が金髪になった時の事が思い出されます。

怯えるし、逃げるし、泣きますし。
変わりたい、ちゃんとした人間になりたいと思っているのにと思う善逸。

「精一杯頑張っているのに、最後、髪ずる抜けで化け物になんの嘘でしょ!」と叫ぶ善逸に、ちょっとあきれ気味の鬼。

下からカサコソと登ってくる手下の姿にびっくりした拍子に、髪を触ると、なんとごっそり抜け落ちてしまい…。
症状が出てきたことに驚き、気を失ってしまいます。

 

バランスを崩して下に落ちかけるものの、地面を勢いよく蹴飛ばして鬼めがけて一直線!
鬼が吹き付ける毒を、空中で身をひねって避けます。
今までとは違う、別人のような冴えた行動に驚く鬼。

毒による痛みと痺れ、強烈な吐き気、めまいがあるなか、鬼が飛ばしてくる毒と手下の蜘蛛を避けながら、善逸の脳裏に兄弟子から罵倒された事、師匠であるじいちゃんは決して自分を見限らなかったことを考えていました。

そして、繰り出される一撃。
見事、鬼の首を切り落とします。

そのまま吊るされている家の上に倒れ落ちる善逸。

じいちゃんのお陰で強くなった鬼が、たくさんの人の役に立つ夢。
もうダメかな…と諦めかけた時、「あきらめるな!」と聞こえる声。

その声に、痛くても苦しくても楽な方へ逃げてはだめだ。
炭治郎にもじいちゃんにも怒られる…と思いながら、意識が途切れるのでした。

 

何かの気配を感じた炭治郎。
雷のような音に気が付くも、刺激臭が強くて伊之助もわからずじまい。

近くから聞こえた水音に反応すると、そこには少女姿の鬼が。
咄嗟に逃げる鬼を追う伊之助。

少女が「お父さん!」と叫ぶと、上から二人の2倍以上はありそうな大柄の男鬼が飛び降りて道をふさぎます。
その顔は、蜘蛛!

「俺の家族に、近づくな!!」というやいなや、強烈な一撃を繰り出します。




 

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