キングダム(23) (ヤングジャンプコミックス) [ 原泰久 ] 価格:594円 |
廉頗が負けを認めて帰ると宣言するも、納得いかない介子坊。
「勝負はまだ決しておりませぬぞ!」と声をあげますが、「この戦はもう積んでおる」と、廉頗はいたって冷静です。
介子坊の左軍はいまだ山中。
中央軍は輪虎を失い、姜燕の右軍も後方の山中。
趙軍ならすぐに立て直しができても、魏軍では時間が必要なだけでなく、後方の山城の中で戦況を見守っている王翦がいる。
ほぼ無傷の王翦が出てくれば決定的な負けなり、魏軍はどこにいこうと背を取られ、そこに桓騎が刈り取りにくる…つまり、全滅の可能性が高く、魏国の事を考えるなら和睦を結ぶのが一番いいというのです。
それでも納得しない介子坊でしたが、後方から壁が率いる二千の軍が勢いよく駆け上がってくるのを見るや、廉頗の言葉を受け入れるのでした。
介子坊が黙り込むや、和睦を提案する廉頗。
その内容は、魏兵への攻撃禁止、魏軍の速やかな退却、避難させる山陽近辺の住民に手出しをしない、そして特に「桓騎の手綱を緩めるなよ。うぬの責任じゃぞ」というもの。
本来なら勝利した秦軍が条件を決めるはずですが、「命があるだけでもありがたたいと思え」とあくまでも強気の廉頗。
蒙驁はその内容で受けれいるのでした。
和睦の成立で、戦は終結。
秦軍の勝利の雄叫びは、本陣真下で戦っている中央軍の兵士にも届きます。
引き上げる前に、「こっちはこっちで、話しをつけておこうかのぉ」と信に近寄る廉頗。
輪虎の落とし前をつける気かと警戒する信と蒙恬でしたが、そうではなく、王騎の矛を受け取り大将軍を目指すと豪語する信に、伝えたかったことがあったから。
大将軍になるために必要な百の精神力・腕力・知恵・経験・幸運…これらをすべて兼ね備えた趙国三大天と秦六将が、かつて完璧な時代を築き上げた。
「そんな儂らと、貴様は本気で肩を並べるようになれると思っておるのか!?」と問う廉頗に、「俺はあんたらをぶち抜いて、史上最強の天下の大将軍になる」と宣言する信。
そんな信の威勢に、若き頃の自分たちの姿を思い出し豪快に笑う廉頗。
「ものを知らぬ貴様に一つだけ教えておいてやろう」と、もうすでに自分たちを追い抜くことも肩を並べることもできないとバッサリ。
すでにあの時代は伝説。
“刻の流れ”に守られてしまっているので、これからいかに信たちが暴れまわろうとも、常に「彼らがもしこの時代にいたならば?」と思われてしまう。
超えるには新しい伝説を作るしかなく、廉頗たちでも成し遂げられなかった大業をやってのければいいと。
つまりは、中華統一。
ただ、それを成すにはすさまじい程の“武の力”と、それをふるう器となる血の大業の“業”を受け止める王が必要である…と。
「無理だ、そんな武王をも超える覇業に挑む王など出てくるはずが…」と言う蒙恬でしたが、信には心当たりがありました。
「約束だぞ!中華統一で、俺らがあんたらを超えた証だ!」と叫ぶ信。
廉頗は輪虎の剣を信の足元狙って投げ刺すと、「せいぜい精進せい。じゃあな、飛信隊の信」と背中を向けて去るのでした。
去り際、「これでやっと矛がおけるな」という蒙驁に、「バカを言え、死ぬまで儂は現役じゃあ!」と言い残し、残った軍を率いて勢いよく魏国へと戻るのでした。
秦軍の勝利は各戦場へと順次伝わり、廉頗敗北という大事件は瞬く間に列国にも。
その報を最初に知ったのは当然のことながら秦国。
「蒙驁軍勝利!」に皆が歓声を上げて喜ぶなか、嬴政もホッとしたように息をもらします。
さらに、敵主力の将を打ち取ったとして信の名が出ると、「やったな…信」と手を固く握りしめるのでした。
魏軍を破った秦軍は、山陽一帯の平定のため多くが臨戦態勢のまま残りましたが、飛信隊は負傷者と共に帰国。
これは、蒙驁からのささやかな褒美。
故郷までの道のりはおよそ1か月ほど。
その途中、重症だった羌瘣が目覚めます。
眠ったまま目を覚まさない信に、「夜明け前に発つ」と告げる羌瘣。
誰にも言わずこっそりと去ろうとした羌瘣でしたが、途中で信たちが仕掛けた罠(落とし穴)に落ちてしまいます。
いつのまに目が覚めたのか、「こんなんで敵討てんのかなぁ」と飛信隊の皆と共に大笑いで立っている信。
落とし穴は、黙っていこうとした羌瘣への罰。
「どんだけ離れようと、お前の小っせぇ背中、俺たちががっちり支えてるからなってこった」と送り出すのでした。
戦の後
史記によると、今回の戦いで負けた廉頗は、その責任として魏を追放。
楚へと亡命したとされています。
趙の英雄・廉頗は、祖国に戻ることはなく、楚にて生涯の幕を下ろします。
その頃、秦では論功行賞の式典が執り行われようとしていました。
信も呼ばれ、昌文君に案内されて会場へ。
知らず知らずのうちに前に出すぎた信を、みかねた蒙恬が「こっちだよ。はずかしーな」と助けます。
蒙恬はつい先日に戻ってきていたのですが、王賁は王翦将軍の軍に入って山陽の守備に残ったまま。
そして始まる論功行賞の式典。
大王である政が入場し、呂不韋のあいさつ、そして昌平君が今回の戦で特に手柄を立てた3名を順に呼びます。
第一功は、秦軍を勝利に導いた総大将・蒙驁。
前に出た蒙驁に、「大儀であった。お体をいたわるように」と祝いの剣を授与します。
次に、第二功のあがったのは魏軍の参謀と総大将を討ち取った副将・桓騎将軍。
「大儀であった」と剣を差し出す政に、「ありがたく」と受け取る桓騎。
その両者がお互いを推し量っていました。
政の強い眼光から、桓騎は自分が思っていた王様像…“温室育ちの木偶の坊”とは違うと悟ります。
そして、第三功として呼ばれたのが、魏軍の主攻である将軍を討ち取った信。
いきなり自分の名前を呼ばれ驚き、緊張のあまり土門将軍を踏みつけてしまいます。
カチコチの信の姿に、会場には笑いが。
政の目の前まで来すぎてしまい「場を賑やかすのはその位で十分だぞ、信殿」と、みかねた政にフォローされるほど。
そこで、信は報酬と共に正式に千人将に昇格したことが告げられます。
思わず叫んでしまい、怒られつつも会場には笑い声が。
戸惑いながらも、政から剣を受け取る信。
その雰囲気は厳かであったものの、当の二人は笑いをこらえるので必死だったのでした。
論功行賞の式典後、久しぶりに二人っきりで話をする政と信。
「どうやら俺とお前の道が一つに重なったみてぇなんだ」と、廉頗とのやり取りで中華統一を目指すことにしたと伝える信。
「やってやろうぜ…政」と言う信に、「ああ」と答えるのでした。
負けっぱなし
数か月後。
山陽の端にある里燕城を護る蒙恬の耳に、飛信隊が連戦連敗で、隊長の信は千人将剥奪の危機に陥っているといった話が。
その話に驚き、急ぎ飛信隊の信を訪ねてみると、そこでは負けて激しく言い争っている信たちの姿が…。
それまで戦術を考えていた羌瘣が抜けたことで、信と渕が作戦を管理。
頼りの楚水は補給の手配・配置で忙しくノータッチであることが判明。
「てめえの頭の悪さは下から何番目かだろうが!!」と、隊員からメッタ切りです。
信の戦術の腕をみるべく、その日おこなった作戦を聞く蒙恬。
ひどすぎる内容に「よく全滅しなかった」と一言。
「他に軍略に明るい人間はいないのか?」と、信以外の隊員に聞く蒙恬ですが、元郭備隊にもなし。
今、飛信隊が置かれている状況は非常にやばい。
山陽近辺の拠点のための援軍という立場で負けまくっているのは大問題。
信の千人将降格という噂もはっきりって、現実味を帯びている。
蒙恬の話に、「やっぱり羌瘣副隊長に戻ってきてもらった方が…」という声が出始めますが、信が断固拒否します。
その様子をみかねた蒙恬は、「じーちゃんの本陣では信に救われた部分もあったし、ここで一応、借りを返しとくか」と、軍師である自分の弟を呼ぶことを提案します。
多数決で軍師を迎え入れことが決定した飛信隊。
蒙恬が呼んだ軍師が3日後に到着するという知らせが届きますが、信は「気に食わねー」と不機嫌。
飛信隊の中でも、余所者として強い反発を示すものも少なくありませんでした。
ただ、蒙恬から話が出てから10日間、やはり勝つことはできず5連敗。
そんなことを言っている状況ではないことは、各隊が集まった作戦会議の時にも顕著にあらわれていました。
「いい加減に山陽の戦いの力を取り戻せ。貴様らにとっても、もう本当に後がないぞ」と忠告めいた激を飛ばされます。
それでも素直に軍師の協力を受け入れられない信。
「余所者の軍師なんて必要ねぇってこと、この一戦で知らしめんぞ!」と勢いに任せて戦いに出るものの、やはりの惨敗。
しかも、大事な守りの一つである美仁橋を失い、里井の守備は川の内側まで押し込まれる形となってしまうとますますピンチの状態です。
軍師の到着
微子城にいる蒙恬の元に、飛信隊のせいで美仁橋が敵の手に落ちたという話が。
「今日あたり、着くんじゃないですか?毅蒙さん。大丈夫スかね。飛信隊の奴ら、あまり乗り気じゃなかったスよ」と心配そうな陸仙ですが、兄である陸仙は「大丈夫っしょ。弟はその辺も上手だから」と軽い返事。
…が、そんな二人の前に、同じ微子城にて任務にあたっていた毅蒙が。
毅蒙は任務があるので無理だから、代わりの者を送りますと返事を送っていたのですが、蒙恬は「各隊の報告かと思ってみてなかった…」とちゃんと見ていなかったようです。
代理は女の子で、頭の良さは保証できる。
すでに先生(昌平君)から特別軍師認可をもらっており、これは蒙恬以来の早期認可。
学校で軍略囲碁をまともに相手できるのは、もう自分以外誰もいないと、その能力については太鼓判を押します。
その話に、「それじゃあとは、軍師として適性があるかどうかだな」と言う蒙恬。
その言葉に、「理由あってすでに実践を経験しているという強みはあります。しかしこの問題ばかりは、やはり結果を見てみないとわかりませんね」と毅蒙もうなずくのでした。
その頃、飛信隊の代理の軍師が到着。
車から出てきたのは、河了貂。
一年以上ぶりの再会です。
久しぶりの再会、しかも全く知らない軍師ではなく、弟のような存在の河了貂の登場に表情を緩める信。
「何かお前、女みてぇな顔つきになっちまったな」という信の言葉に、あぜんとする飛信隊。
「どう見たって女だろ」という飛信隊からの指摘で、河了貂が女の子である事実にやっと気が付きます。
軍師としての準備を始める河了貂。
そんな河了貂を、遠巻きに見つめるのは、軍師参入を頑なに拒むメンバー。
信は、河了貂が女の子だったことに少なからずもショック中。
そんなショックを受ける信の元に、敵軍が近づいてきたという伝令が。
信が反応すると同時に、河了貂も「ふもとじゃ分からない!あそこには3つの道がある。崖沿いと川沿いと山道のどれだ」とテントから飛び出してきます。
「地図を広げろ!振山と巴山に物見を走らせろ!」と軍師として指令を出しますが、「何出しゃばってやんだ、小娘が!」と田永が胸倉をつかんで脅します。
河了貂が「うざ。今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ!」と、いかに飛信隊が守っている場所が軍事的に大事な場所であるか言うも、全く理解してもらえません。
殴り掛かろうとする田永を止めつつ、「いきなりこの隊の指揮を丸投げにするわけにはいかねぇんだ。本陣への同行は許すが、体制はとにかく今まで通りだ」と、信も頑なに拒否します。
そしていつも通り戦うも、隊はバラバラになり全滅の危機に…。
本陣から出て応援に行こうとした信に、「やめろ!もう敵の罠がはってある!」と、信に自分と代わろうと決断を促します。
「対応を急がないと、バラバラになった小隊達は根こそぎ刈られるぞ!」と決断を促す真剣な河了貂の姿に、信もやっと河了貂に任せることを決めます。
まず河了貂は、急いで散ってしまった隊を拾い集め、敵軍に包囲される前に脱出。
小高い丘の上に本陣を立て直します。
見晴らしの良い丘の上から、敵陣の方角をじっと見つめる河了貂。
「軍師は必ず初陣でその適性を試される」という毅蒙の言葉が思い出されます。
敵の軍勢がこちらに向かってくるのが見つめながら、その熱気と殺気に押しつぶされそうになる気持ちを奮い立たせ、軍師として指示を出すのでした。
まずは、敵の先方隊を隘路にはめ、敵一千を五百の兵力で襲撃。
千人将を討ち取ります。
敵の隊はほぼ壊滅状態に。
それを受け、敵陣の前衛が突撃。
今度は広がりながら前進。
部隊を細分化することで数の少ない飛信隊の守りを抜け、本陣へと抜けようとします。
その様子に、隘路の作戦は終わりにし、張っている各隊を右側にいる信のところに行くように指示する河了貂。
「本陣の守備は!?」との問いかけに、「本陣を守りに力を割く余裕なんてない!初めからここは野ざらしにするつもりだった」と答えます。
信たちの隊が道を抜けて敵本陣に。
武に頼った強行突破を図ります。
信たちの猛攻撃に余裕の様子の敵本陣の魏軍将軍・間永と軍師・氷鬼。
なぜなら、ここ本陣を守るのは訓練しつくした正規兵だから。
その証拠に、信たちも猛攻むなしく状況は押され気味です。
魏軍は河了貂がいる本陣にも迫ってきており、がけ下の足元を走り去っていく姿がみえるほど。
「がんばってくれ、みんな…」と厳しい視線でみつめるのは、魏軍本陣の動き。
「まだつぶれぬか、しぶといな」という間永の言葉に、「もう決めましょう」と、さらに本陣を増援する氷鬼。
敵の守備がすべて信の方に行ったのをみるやいなや、河了貂は合図を出します。
実は、信たちの隊はおとり。
郭備兵が本陣の裏側に潜んでおり、敵守備に穴が開く瞬間を狙っていたのでした。
一撃必殺の奇襲攻撃で、見事、飛信隊の勝利です。
河了貂の指示により、敵将と軍師を生け捕り。
飛信隊の本陣があったところををみると火の手が上がっています。
「まさかあのガキ、自分を犠牲にして…」とどよめく飛信隊のところに、「コラ、勝手に殺すな」と馬に乗ってさっそうと駆け寄る河了貂の姿が。
どうやら、負けた腹いせに魏軍が火をつけた様子。
「脱出経路くらい確保しておくよ。最初っからね」と自信満々に言う河了貂に、驚いて一瞬、動きを止める飛信隊。
次の瞬間、「ぶはははっ!すっげぇ!」と、興奮した様子で河了貂を褒めたたえます。
盛り上がる飛信隊とは逆に、「ふざけるなぁ!」と叫ぶ氷鬼。
軍師がまさかの女の子という事に、魏軍でも八指に入る自分が負けたことが認められない様子。
「俺は認めんぞ。たまたま飛信隊が高い戦闘力を持っていたから、この作戦が功をなしたんだ」と。
そんな氷鬼に信は、「うだうだうるせぇぞ、おっさん。お前は知恵比べでこいつに負けたんだよ」とピシャリと言ってのけるのでした。
そして、河了貂が加入したことで、後方で補給作業にあたっていた楚水の隊が戻ってきます。
「本陣が自分勝手に動き回るから、補給作業は本当に大変だったね。これからは補給等もオレが受け持つから、安心して前線復帰してもらっていいよ」という河了貂に、「誰ですか、この小娘は?」と戸惑い顔の楚水。
「信殿の妹?」と動揺している楚水たちの様子を何も言わずに見ていた信。
「やっと形が整ったな」と一人うなずくのでした。
河了貂という軍師を得た事から、それまでの連戦連破が嘘だったように破竹の快進撃を続ける飛信隊。
山陽奪還の突破口として里井の地に集結してきた魏軍を一網打尽にし、わずか10日ほどで里井を平定。
さらに、里井に討つ敵がいなくなったので北上し、蒙恬率いる楽華隊と連携して微子にいる魏軍を討とうと伝者を送るほど。
「独立友軍としての形ができつつある。今の飛信隊は本当に強いぞ」と、遠くを走る飛信隊を見ながら、蒙恬は満足そうに言うのでした。
秦の王都・咸陽から、黒ずくめの集団が山陽城に到着。
それに合わせて、山陽周辺一帯の平定に成功した軍や部隊、そして施政にあたる文官一同が集められました。
その中には、信はもちろん蒙恬や王賁の姿も。
黒ずくめの集団…特殊護衛部隊に、ハッとする河了貂や蒙恬。
その部隊が動くという事は、政府の要人が派遣されてきたという事。
出てきたのは昌平君と李斯でした。
“国の方針”として、秦人1万を移住させる。
政治においては李斯の下、秦の法の下にこの地を治める。
ここ東群は秦国土そのものなったので、命を賭して守るべしと。
戸惑う信に、「秦国の決意表明だよ」と言う河了貂。
奪った地がまたすぐに奪われるというのが常の時代。
その地に自国民を移住させ都とするのは異例行為。
この地を離さないという強い意志の表れであると同時に、秦国が領土拡大に本腰を入れるという宣戦布告でもあったのでした。
宣言の後、飛信隊と楽華隊には楚の軍の警戒に当たれという指令が出ます。
「俺達には未知の敵だな」と話す蒙恬と信のところに、王賁もやってきます。
玉鳳隊は引き続き山陽一帯の守備でした。
「この三人がそろうのは対輪虎の作戦を練ったあの日以来だな」と懐かしむ蒙恬でしたが、「お前らとなれ合いに来たのではない」とそっけない王賁。
昌平君の元生徒である蒙恬から、情報を聞き出そうとやってきたのです。
それに対して、「情報なんて特にないよ。起きてることは、見たまんまさ」と。
そんな二人の言葉に「俺は悪くねぇと思うぞ」と、もたもたしてたら俺らの代じゃ終わらないと、鋭い意見を言う信。
その言葉に「今は中華の戦を活性化させる刻だ」と、昌平君も行っていたと話す蒙恬。
中華全土に嵐が来るという蒙恬の言葉に信は、「一番最初に仕掛けてくるのは、ぜってぇあの男だろぉが!」と、警戒するのは楚や魏ではないと断言するのでした。
その頃、信が指摘した李牧は、決意したように公孫龍将軍に戦の準備を指示。
その狙いは秦ではなく燕。
そして、大将として戦ってもらうべく龐煖を呼び戻すのでした。