21巻:名探偵コナンー工藤新一、最初の事件ー

名探偵コナン 21 (少年サンデーコミックス) [ 青山 剛昌 ]

価格:471円
(2019/10/24 11:47時点)

コナンがいなくなったことに気が付いた少年探偵団。

灰原は時計に仕掛けがあるのではと動かそうとしますが、貴人に見つかり「悪さをしちゃダメじゃないか」と咎められてしまいます。

コナンを探していたと阿笠博士に言うも、「トイレにでも行ってんだよ」という庭師の言葉にトイレを探します。
が、いない。

食事の用意ができたことから、「お腹が空けば我慢できずにでてくるさ」という貴人の言葉にしたがって食堂に向かいます。

 

久しぶりの賑やかな食事に、嬉しそうな貴人と満。

貴人の母が生きていた頃は来客も多かったものの、火事以降はめっきり減ってしまっていたと。

火事の話に阿笠博士が「なぜ、ここに留まっているのですか?」と尋ねると、満は「もともと大学を出たらこの城に住んで、のんびり絵を描こうと思っていた」と。
満は「義母様を気遣って残っているうちに、妻の生まれ育ったこの城が気に入りまして…」と。

そこに、義母であるおばあ様がやってきます。
「気に入ったのは城じゃのぉて、城に隠された財宝の方じゃないかえ?」と、満を疑います。

夕食は部屋で取るとおばあ様が出ていくと、満は阿笠博士に、先ほどおばあ様が口にした謎について解けたかどうか訪ねます。

それに答えたのは、灰原。

 

「そういえば、メガネの少年はどうしました?」と、話題は消えたコナンに。

「あの塔に迷い込んでいなければいいが…」と心配顔の満。

城の左手にある、4年前に満の妻(貴人の母)が焼け死んでしまった塔では、2年前に新米の使用人が消えてしまい探した場所でもありました。

誰かが侵入した形跡はあるものの、使用人の姿はなく、警察を呼んでこの森一帯を大捜索。
4日後、やせ細り胃の中を空っぽにした餓死状態で発見されました。
そんなことがあったことから、塔の入り口は封鎖したのでした。

 

食後、皆でコナンを探しますが見当たりません。
暗くなってから森に入るのは危険と判断し、捜索は明日に。

心配して泣きそうな顔の歩美に「江戸川君は、あなたが心配するようなヤワな男じゃないわ」と、安心させる灰原。

歩美がその場を離れたのを見て、「君の言う通り、新一君なら大丈夫!便りがないのは無事な証拠っていうし…」という阿笠博士に、「なに寝ぼけた事いってるのよ…」と、歩美とは打って変わってバッサリ。

コナンの身に何かあった。
この城の誰かに監禁されて脱出できないでいるか、あるいはすでに殺されているか…と推理。

「探すのは森の中じゃなくて、この城の中…もう目星はついてるわ…」と不敵に微笑みます。

そんな二人の会話を聞いている何者かの影…。

 

警察に電話をかけようとした阿笠博士ですが、忽然と姿を消してしまいます。

皆が寝静まった頃になっても部屋に戻ってこない事から、「やっぱり何かあったのね…」と、探しに行く灰原。
廊下におばあ様と貴人の姿に気が付き、隠れます。

「こんな時間にどうしたんですか?」と聞く貴人に、「娘(貴人の亡くなった母)がなかなか来んから迎えに来たんじゃ…」と。

「お母様の事は我々に任せて、部屋でお休みになってください」と、貴人がおばあ様と消えるのを確認し、目当ての部屋へと向かう灰原でしたが、途中、歩美たちが付いてきているのに気が付きます。

 

仕方なく皆で移動。
向かう先はコナンがいなくなった部屋。

灰原が時計の針を動かすと、時計の下の壁がくるりと回転し、その先にある隠し通路が出現。

阿笠博士に作ってもらった腕時計型ライトで照らしながら階段を下りていくと、血痕を発見。
さらに、階段に刻まれた古い文字も…。

この事から、ここには死体があり、それをコナンが見つけ、気を取られているうちに背後から誰かに殴られたか刺されたのかもしれないと推理する灰原。

さらに、階段下に阿笠博士のメガネが落ちているのを発見。
割れているだけでなく、血が付いています。

と…

近くの壁から光が漏れているのに気が付いた灰原。
壁を押すと、屋敷の廊下に。
元太以外は廊下に転がり出てしまいます。

そこは、電話をしに離れた博士を見失った場所。
ここにおびき出されて、誰かに襲われたのかと知る灰原。

中に戻ろうとしますが、なぜか扉が開かない。
それもそのはずで、何者かが扉を上から押さえていたからでした。

隠し通路を発見した部屋に向かう灰原・歩美・光彦でしたが、鍵がかかっていて入れない。
犯人によるものと推理した灰原は、別の入り口を探すことに。

 

入り込んだのは貴人のアトリエ。

たくさんのキャンパスに、山のような新聞紙…。
新聞紙の違和感によく見てみれば、すべて4年前の火事関連のものでした。

火事で死んだのは15人。
骨が灰になるほどの業火で、遺体の判別は身に着けていた遺品から推定。
一人だけが未だ行方不明。

記事から、火事を利用して誰かが誰かとすり替わった事に気が付く灰原。

 

…と、歩美が「あれ?光彦君いないよ…」と気が付きます。

少し開いている扉から廊下をみると、その先にある塔の入り口が少し開いている事に気が付きます。

「妙ね…封鎖されているはずなのに…」と近づく2人。

罠かもしれないと、まずは灰原が先に入って様子を見てくることに。
「300数えて出てこなかったら、すぐに逃げなさい!」と指示し、一人中に…。

近くに隠れて300を数える歩美ですが、灰原が戻ってくる気配はなし。
「逃げちゃダメだ」と、意を決して歩美も塔の中に入るのでした。




 

 

慎一、最初の事件

阿笠博士が、インターネットの懸賞で50万円分の旅行券に当選。
コナンたち少年探偵団一行、蘭、小五郎で沖縄旅行です。

ところが、阿笠博士は風邪をひいてこれず、博士の看病をするため灰原も。

飛行機が飛び立つと、外の景色に興奮する子ども達。
遅くまで本を読んでいたコナンは、すぐに寝てしまいます。

眼鏡をはずしながら、去年の飛行機での出来事を思い出しクスリと笑う蘭。
ロサンゼルスにいる新一の両親から招待を受け、二人で飛行機に乗った時、離陸直後の寝てしまった事を思い出したからです。

コナンの寝顔に、蘭もひと眠りすることに。

 

「あの、すみません。ここは禁煙席なので、煙草はやめてくれませんか?」という男性の声に目を覚ます蘭。

「他の方にも迷惑になりますし、吸うんなら後ろの喫煙席で…」と続ける会社員・鵜飼に、「悪かったな…次からは気ィつけるよ…」と煙を吹きかけるカメラマン・大鷹。

その隣に座るカメラマンであり大鷹の恋人・天野が「ちょっと止めなよ!」と、煙草を取り上げます。
その様子にムッとする大鷹。

「これから大金持ちになる恋人に、なんだよ、その口の利き方は。向こうの新聞社がこのネガを高値で買ってくれるって言ってんだぞ?」と得意げにいいます。

その様子を見ていた、天野の隣に座るカメラマン・立川が「そのネガが本もだったらでしょ?来日したアメリカ有力上院議員のスキャンダルだかなんだか知らないけど、人違いだったら赤っ恥よ!」と。

さらに、「どーでもいいけど、この旅行はバカンスよ!あんたのネガはついでなんだからね」と釘をさします。

もう一人の連れ、大鷹の後ろの席に座るカメラマン・鷺沼を見ると、気持ちよさそうに眠っています。
その様子に、大鷹もひと眠りすることに。

そんな大鷹の様子を、大鷹の前に座るフリージャーナリストのエドワード・クロウが本を読むふりをしながら聞き耳を立てていました。

 

気分が悪くなり、スチュワーデスを呼ぶ天野。
酔い止め薬を頼みます。

スチュワーデスが酔い止め薬を取りにいく途中、通路をうろうろと歩く鵜飼の姿をみて声をかけます。
「あ、いや…飛行機は苦手でじっとしてると落ち着かないんですよ…」と、困り顔。

 

天野のひどい嗚咽に気が付き、アイマスクを外して声をかける立川。

窓際に行くと気分が変わるかもしれないと、席を変わり、酔い止め薬を持ってきたスチュワーデスに「薬、この子です!」と声をかけます。

…と、隣にいるはずの大鷹の姿がないことに気が付く立川。
天野に聞くと「知らない、さっき席立って、黙ってどっかに行っちゃったから…」と。

「彼も気分が悪くなって、トイレに行ったのかしらね?」との立川の言葉に、エドワード・クロウは読んでいた本を閉じます。

 

酔っぱらっている男性が、トイレの扉を激しく叩いています。

気が付いたスチュワーデスが声をかけると、「この中の奴、何度ノックしても返事しねーんだよ」とむっつり。

「お客様?」とスチュワーデスが扉をノックしても無返答。

そこで、「失礼いたします。あの…気分がお悪い様でしたら…」と扉を開けると、そこには顔を上に上げて絶命している大鷲が!

 

機内放送で医者か看護婦がいないか呼びかけると、偶然、乗り合わせていた目暮警部が何事かと近くにいたスチュワーデスに声をかけます。

再び眠っていた蘭もその騒ぎに気が付き、トイレで男性が死んでいるという話を聞きます。
慌てて隣で眠る新一に声をかけるのですが、すでに新一の姿はなし。

目暮警部が現場となったトイレにつくと、すでに新一が簡単な現場検証を終えているところでした。
勝手に現場を見ている新一の姿におどろく目暮刑事。

「確か君は、まだ高校生になったばかりだろ!?素人が勝手に現場を荒らしおって!!」と、慌ててトイレから引きずりだします。

目暮警部がスチュワーデスにカメラを借りようとしますが、すでに新一によって撮影済み。
しかも、新一に言われてずっと見張っていたけれども、何かを隠したりふき取ったというような怪しい素振りもないと。

「死斑の状態やアゴが硬直し始めていた事などを踏まえると、だいたい死亡してから1~2時間経過していると思います」と、自身の観察による結果を伝える新一。

さらに、気になる事を挙げます。
その話に「うーむ…となると…」と一緒になって考えこむ目暮警部ですが、ハタと我に返ります。

「君はもうすっこんでろ!後は我々警官がやる!」と新一を追い出すと、自分の席の隣で寝ている男性を呼んできてくださいとスチュワーデスに頼みます。

 

呼ばれた高木刑事と一緒に、現場検証を始める目暮警部。

二人の会話や様子に、スチュワーデスはびっくり。
なぜなら、すべてが新一が言っていた通りだから。

「頼もしいじゃないですか」と絶賛する高木に、「バカモン!」と怒る目暮刑事。

「とにかく目撃者を探すんだ!犯行推定時刻の1~2時間前に、このトイレ付近をうろついていた不審人物がいなかったかどうか…」という目暮警部に、「容疑者は四人ですよ」と、横から口をはさむ新一。

新一と蘭の席は最後尾。
トイレに行った正確な時間や順番は覚えていないものの、誰が行ったかは顔を確認すればわかると。

「ずっと見てましたけど、後ろの喫煙スペースには誰も来ませんでしたので、間違いないと思います」と言い切ります。

座席を回りながら指名したのは、大鷹と一緒に来ていたカメラマン仲間の立川・天野、そして会社員の鵜飼、フリージャーナリストのエドワード・クロウでした。

 

指名された四人はトイレまで移動するように言われ、そこで大鷹が殺された事を知ります。

「あのネガが原因なんじゃないですか?」という鵜飼の言葉に探すも、ネガはどこにもなし。

4人がトイレにいった時の状態を聞きとり、手荷物検査、身体検査とおこないますが、凶器の発見はおろか4人の証言も一本筋が通りません。

スチュワーデスの証言もあやふやで頼りないものに思えたのですが、その言葉から犯人を確定する新一。

さらに、犯人の何気ない行動から見つからない凶器…搭乗前の金属探知機や手荷物のX線検査をもパスしている物のについても目星をつけます。

 

***********************

 

凶器を確定できたのは、蘭の協力もあったから。

事件解決後、だからあんなことを聞いてきたのかと納得。

 

その時の真一の言葉が、「オメーのブラジャー見せてくれ、ワイヤーってのが入ってんだろ?…なんて、普通女の子に聞くぅ~?」と、寝言で言ってしまう蘭。

それを聞いた小五郎が、「そりゃどーいう事だ!?」と寝ている蘭を起こそうとします。

「お客様、当機は間もなく着陸態勢に入りますので…」というスチュワーデスの言葉に、「娘の一大事にじっとしてられっか!」とお怒りです。

 

 

高木刑事の好きな人

お城で起こった事件の参考人として、警視庁に呼ばれたコナンたち少年探偵団と阿笠博士。
初めての警視庁に、皆興奮です。

捜査一課の高木刑事の出迎えで、捜査一課室に。

皆が出払っているため誰もおらず、ちょっとがっかりする歩美・光彦・元太。
目暮警部も、3日前に起こった銀行強盗の捜査本部に行っているため不在でした。

「では、さっそく別室にいって始めましょう」という高木刑事に、子ども達がするどい観察眼を投げかけます。

「袖のボタン、取れかかってるよ」
「襟首も汚れてるわね」
「シャツもシワだらけですし…」

「もしかして高木刑事、彼女いないの?」と、ズバリ直球の質問に「え?」とびっくり。

「なんならわしの従妹のお孫さんを紹介しようかね?」という阿笠博士の言葉を慌てて遮り、「僕にだって好きな人ぐらいいますよ」と赤ら顔。

そこに、女性刑事が入ってきます。
その声にドキッとする高木刑事。

目暮警部と一緒に二億円強盗事件の捜査本部に応援にいっているはずの佐藤刑事でした。

お城の時に活躍した子どもたちと聞き、驚く佐藤刑事。
歩美も、天皇杯の事件の時にいた刑事さんと気が付きます。

 

「なぜここに?」と問う高木に、「襲われた銀行の支店長から、思い出したことがあるから話をしに行きたいっていう電話を昨夜もらって、ここで会う事になっているのよ。夫婦そろって2時にね…」と。

なんで夫婦でくるのかとコナンが問うと、「支店長の奥さんも銀行に来ていて、犯人に銃を突き付けられたのよ」と説明する佐藤。

そんな佐藤の話に首をかしげる高木。
「その奥さんから、僕も昨夜、似たような電話をもらいましたよ?犯人の事で話したい事があるから、5時に一人でそっちに行くと…」

高木の話に「その事なら支店長も電話いってたわ。万が一、妻が犯人に狙われると怖いから、明るいうちに二人で行くって」と、ご主人からの電話を伝える佐藤。

 

と…

「それより、交通課の由美、何か言ってなかった?」と、話を変える佐藤。

 

そこに、東都銀行の支店長・増尾が警官に案内されて部屋に入ってきます。

奥さんが一緒にいないことを訪ねると「ちょっと銀行の方に用がありまして。妻とはここで落ち合う事になっていたんですが…まだ来ていませんか?」と。

「変だなぁ」と首をかしげながら、家に電話をかけます。

その様子を見ていたコナンと灰原は、「3回…」と何かが気になる様子。
「あの人が時計を見た回数…いくらなんでも多すぎると思わねーか?」

 

家に電話をかけると、奥さんがエアロバイクをしながら電話に出ました。

「今日、ご主人とお二人で2時にここへ来ると聞いているのですが…えっ?聞いてない?」と。

「おいおい何言ってんだよ?昨夜話しただろ?」と、高木刑事から受話器を取り言う増尾。
その拍子に、電話のスピーカーボタンを押してしまいます。

その瞬間、スピーカーからつんざくような叫び声が!!

呼びかけても返事がないことから、何かあったとすぐに家に向かう佐藤刑事。
ちゃっかりコナンも車に乗っています。

 

家に着くと、自分はリビングの方をみてくるからと、高木と佐藤に2階をみてくれるように言う増尾。

増尾の動きをみていたコナンは、ふと左側の廊下の突き当りの窓が円形に切られているのを発見します。

「外部からの侵入か?」と思っていると、増尾の悲鳴が!

その声に2階にいた高木と佐藤もリビングに入ると、そこにはエアロバイクの横に、背中を刺されて倒れている奥さんが…。
すでに絶命していました。

増尾の様子に違和感を覚えるコナン。

リビングのドアを開ければ奥さんの死体は否応なしに視界に入る。
自分が切られている窓ガラスに気付いて近づくまで、一言も声を挙げなかった。

下手すりゃ自分の声が入ってしまうし、電話中の相手が不審に思うのだから、電話中の人を襲ったりするだろうか?
それに、警視庁でのこの人(増尾)の不可解な言動と行動。

コナンは増尾の犯行を疑います。

 

現場検証をしていると、そこに白鳥警部がやってきます。
なんと、本日付けで警部に昇進。
事件の指揮は白鳥がとることに。

その話に、「あらいいわね。キャリア組は出世が早くて…」と佐藤刑事。

「まさか白鳥さんなんじゃ…」とショックを受ける高木刑事。

そんな高木刑事の様子におかまいなしに、持論を展開する白鳥。
コナンがその持論に突っ込むと、「またこの子か…」と、ひょいとコナンを持ち上げます。

「へー、結構有名なのね」と言う佐藤。
その3人の姿に、またしても…。

 

***********************

 

外部から侵入した銀行強盗の犯人に狙われたという白鳥の説を、ヒントを出しながら訂正していくコナン。
無事、事件を解決します。

警視庁に戻ってきた3人。
高木が佐藤を食事に誘おうとしますが、それよりも早く白鳥が三ツ星レストランでの食事に誘います。

「やっぱりそうだったんだ…」としょぼんと落ち込む高木でしたが、「私、フランス料理は苦手だから…」と白鳥の誘いを断ります。
しょぼんとした様子で去る白鳥。

「フランス料理、きらいだったんですか?」と聞く高木に、「肩が凝りそうな高い店が苦手なだけ」と答える佐藤。
ラーメンを食べに行こうと誘われ、高木刑事は大喜び。

が…

そこに目暮刑事がやってきます。

佐藤の様子にショックを受けた高木。
誘われますが、「仕事が残っていますので…」と、そのままお城の事情調書作りに。

でも、ショックでなかなか進まない。
「いつになったら始めるんですか?」と、困り顔のコナンたちでした。

 

 

和葉の誤解

母の同級生の息子の結婚式に出席するため、東京に来た平次と和葉。
東京見物したいと、コナンと蘭に連絡をとります。
なぜか小五郎も一緒に渋谷を見学です。

和葉と蘭で洋服を見にいきますが、なぜか和葉の言葉一つ一つにトゲがある。

買い物を済ませてコナンたち男性陣を待っている間に、「何、怒ってるの?」と笑顔で聞く蘭。

和葉は思い切ったように、「おそろいやん」と言います。

なんのことかといぶかしく思っていると、「平次のと同じ青のボーダーやろ?大阪の時も同じ黒のハイネック」と平次と蘭の洋服がお揃いのペアルックだと。

「どーせ平次と示し合わしてたんやろ?やらしい!」という和葉の言葉に、着ていたシャツを脱ぎ、先ほど購入したシャツに着替える欄。

「ほら!これでおそろいじゃないでしょ?」と笑顔でいう蘭に、「あんた…ええ娘やなぁ…」と、蘭への嫉妬心がすっと消えていきます。

 

合流したところで、一行は明治神宮に。
そこで、涙を浮かべてお祈りしている女性が…。

その横顔に「え?」と思っている平次に、「もしかして、平次君?」と声をかけてくる男性が。

なんと、母の同級生が嫁ぎ先の執事・重松。
平次が見つめていた女性…今度、森園家の長男・菊人と結婚する片桐楓のお供で来ていたのでした。

「なんであのお坊ちゃんに案内させたらへんねん?」と疑問を口にする平次。
東京タワーに行きたいという楓に、高いところが苦手な菊人が遠慮し、重松がお供をすることになった様子。

なんの願いごとをされていたんですかという重松に、「子宝に恵まれますようにと…」と答える楓。

「そんな顔してへんかったけどなぁ…」と違和感を覚えた平次でしたが、「嫁入り前の女にはいろいろあんねん」「そうそう、マリッジブルーっていうし」と和葉と蘭が意気投合したようにいわれてしまいます。

 

そのまま、森園家に向かう一行。
大きな屋敷にびっくりしていると、近くの木から男性が飛び降りてきました。

猫を胸に抱えた使用人の桜庭でした。
森園家当主が可愛がっている猫を捕まえていたのでした。

が…また逃げられてしまいます。

追いかける桜庭と入れ違いで来たのは、森園家の長女・百合江。

一見怖そうな小姑かと思いきや、「普段は外国に行っててうるさくしないから安心してね」と気さくです。

「それにしてもやるわね!ここに通い詰めて、プレイボーイの弟をおとしたそうじゃない?」と絶賛する百合江の言葉に、きょとんとする楓。
慌てた様子で、「一目惚れされたのはお坊ちゃまの方でして…」と訂正する重松。

「この縁談をまとめたのはあなたでしょ?もしかしたら、お父様から何か褒美がもらえるかもしれなくてよ!」という百合江の言葉に、重松は曖昧にうなずきます。

 

夕食の席で、森園家当主・幹雄と会話がはずむ小五郎。

写真を一緒に撮りたいと、写真機を用意してほしいと重松に言う幹雄。
さらに、息子の縁談でいろいろと世話になったからお礼をしたいから、後で自分の部屋に来るようにとも。

今度は桜庭の方に向くと、また猫の姿が見えないので探しておいてくれと頼みます。

「どうも気まぐれな猫でして…妻には懐いていたんですが…」と困り顔。
その過去形の言葉に首をかしげる小五郎に、「母は4年前に他界しましたよ。不運な交通事故で…」と、ちょうど入ってきた森園家長男・菊人が言い添えます。

 

夕食後、帰るコナンたちを玄関でみおくる平次と和葉。

と…

派手にガラスが割れる音が!
音のした方をみると、3階の窓。

コナンは欄に「あの窓、見張ってて!」と言うと、すばやく割れた窓ガラスの部屋へと走っていきます。
平次も「重松はん、呼んできてくれ!」と和葉に言うと、コナンの後を追いかけます。

部屋のドアには鍵がかかっており、声をかけても何も返事なし。

小五郎と共に和葉が駆け付け、「さっきから姿がみえへんて、みんなゆうてはんねん!」と平次に知らせます。

鍵はすべて重松が持っていることから、小五郎と平次で体当たりで扉を開けます。

開いたドアの先には、何を引きずったような跡の血…。

血が続く隣の部屋に行くと、そこには血を流す重松が座り込んでいるのでした。

 

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