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またまた政の命が狙われているという事で、肆氏の手引きの元、信と河了貂が王宮に。
暗殺者をバッタバッタと倒して政の部屋まで到着します。異変を察知した政が扉を開けたところで、久しぶりの再会です。
剣で再会とは、王道ですね。
合流した三人は、向も一緒に王様しか知らない抜け道に向かいます。
一方その頃、昌文君と壁、肆氏がやっとのことで到着。
倒れている衛兵に呆然。
ここで壁さんは必死に頭を働かせて事態と黒幕を推理するのですが、昌文君と肆氏さんはすでにお分かりのよう。
さすがねですね~。
壁さんが、まるで読者にもわかるかのようにこの時代の戦における礼儀作法(?)を解説してくれます。
d(‘ェ’*)グッジョブ!!
王さまを狙ってはいけないことが、暗黙の了解だったとはしらなんだ。
でも、確かに考えてみればその通りですね。
はい。
ついでに、周辺諸国の動向もさらりと解説してくれるので、国名と規模がちょろりとわかります。
で、黒幕がわかったところで、場面は信たちに。
抜け道へと急ぐ信と政のやり取りを見ていた向が、「大王様はうれしそうだ」と心の中でつぶやく場面に、そうだよねーと同調。
友人たちと楽しく過ごす年代なのに、人の生死や自分の命を狙われると…いよそ子供らしくない状態にいるわけですから、それは人の親でもある私も、そうした仲間ができてよかったね~とホロリ。
王宮の外につながる扉の前まで来たのですが、反対側からカギがかけられて出られない。
まさに行き止まり。
この事から、黒幕が誰なのかはっきりとわかります。
わかったところで、刺客が来た道から登場です。
後から他の刺客も追いついてくるわけですが、この時点でいたのは朱凶と羌瘣。
まず、朱凶の一人を軽く信が一刀にし、信は羌瘣と戦う事になります。
先の大戦においての羌瘣の謎がかった強さが、ここではっきりとします。
信がまったくかなわない!
ちなみに、朱凶は羌瘣の強さを観察しているため、手出ししてきません。
血だらけになりながらも自分を止めようとする信に、羌瘣が問います。
「王を助けても将軍にはなれないぞ。なぜここで命を張る?忠義というやつか?」
信はその問いに、
「戦友だからだよ」
と答えます。
その言葉をそっくりそのまま羌瘣に転換し、刺客なんてしみったれたもんをやってんじゃねぇと一喝。
でも、「蚩尤の何がわかる」と静かに怒りの一撃。
羌瘣の過去に何があり、どうしてこんなことをしているのか、読んでいるこっちも首をかしげます。
後ろで考えを巡らしている政や河了貂と並んでいるような気持になります(笑)。
信と羌瘣が戦い続けていると、さらに刺客が登場。
号馬です。
でも、信と羌瘣が一時的に手を組み大半を撃破。
優勢にみえつつ、羌瘣の呼吸が尽きて、信もボロボロでもうダメかぁ!!
…ってなった時に、昌文君と壁さんたちが到着します。
怒りの一撃を刺客に見舞う昌文君。
残りは生け捕りで、羌瘣も暗殺者として捉えられるのですが、そこは信が体を張って守ります。
政も助けるって言っただろと言う信に、投獄して目が覚めたらいろいろと聞かないといけないのと壁さんが押し問答。
河了貂が「どうせ今から信は熱を出して2、3日起きないから、蚩尤は明日引き取りにくればいいよ」と見事にまとめて事を納めてくれます。
良い、女房役ですね。
河了貂の言う通り、信が熱を出して寝ている間に、羌瘣はそっと抜け出します。
その際に、信の額に手をそっとおいて触れる姿が。
羌瘣の本心がちょっと垣間見えてほんわか。
羌瘣が自分の剣を取り戻したところに、河了貂が待ち伏せ。
そこで羌瘣が女であること、そして蚩尤について語られることになります。
羌瘣の過去に何があったのか…とてつもなく辛い話です。
掟に縛られていた羌瘣。
でも、その掟もいい加減だった。
ほんと、その通りですね!
羌瘣の話を聞いた後に羌瘣が信と戦う場面を見ると、また見方が変わってくるので、ぜひ読みなおしをおすすめしたいです。
これにて今回の政の暗殺未遂は終了。
ここから黒幕の登場…次巻につながっていきます。
その力は強大。
壁さんも汗ダラダラで政に説明しますが、ここで信から名言。
おおっ、いい事言うね!
…と思ったけど、昌文君が「その人材も向こうがはるかに上なのだ」と。
これには信も冷や汗タラリです。
政、昌文君と壁さんたち一派が話していると、慌てふためいた部下が部屋に飛び込んできます。
なんと、今まさに話していた呂不韋(りょふい)が戻ってきたと。
しかも部下も一緒に。
昌平君(しょうへいくん)、蒙武(もうぶ)、蔡沢(さいたく)、李斯(りし)、そして呂不韋。
顔半分だけ出して、次巻ーーー!!
おなじみのおまけでは、先の大戦で歩兵として行った先での羌瘣の話と、宮女の向ちゃんと陽ちゃんのほのぼの話です。
次巻からは呂不韋陣営との絡みが入ってくるわけで、どうなるのか…。楽しみです!!
<関連書籍>
【次巻】10巻:キングダム
【前巻】