【九龍ジェネリックロマンス】第35話 

「鯨井玲子は、俺が殺したんだよ」

…という工藤の言葉に、きょとんとした表情の鯨井。

「…って言ったら、お前どうする?」という言葉に、「何言ってんですか」とあきれた口調で返します。

「だな!」と冗談めかして笑うも、死んでいないことは本当だと真顔に戻る工藤。

そんな工藤の言葉に、笑顔で映る二人の写真が思いだされ、自然と「それは…忘れたくなんかないですよね」と口からでる鯨井。

「すみません、わかったようなことを言って…」と顔をあげた瞬間、工藤の表情に言葉を失くしてしまいます。



 

鯨井の話を聞いた陽明は、「それは殺ってますわ」と真顔で断言。

「愛と憎悪は紙一重!」という陽明に、「工藤はそんなことをする人じゃない」と、さっきみた工藤の表情を思い出します。

「本当の工藤さんは、レコぽんが思うようなひとじゃないもしれないよ」と心配する陽明ですが、鯨井はさっきみた工藤の表情から悪いほうには考えられません。

 

鯨井が言葉を失った工藤の表情は、以前も見た顔。

会社で「ピアスじゃなくて、イヤリングです。露店でみつけてかわいかったので…」と言った時に見せた顔。

 

自分だけが知っている工藤の顔…

その事にドキドキしてしまう鯨井。

誰も知らない、鯨井Bですら知らない工藤の事を知りたい。
たとえそれがおそろしいものだとしても…

そう思う鯨井でした。

 

いつもの工藤さんからは想像もできない表情に、そこに秘められた本当の姿と気持ちが見れたような気がしました。

お調子者はつらい。

陽明ちゃんは相変わらず天然系でかわいいし。

 

今後、明かされていくであろう鯨井Bの秘密にドキドキ。

鯨井と工藤の恋の進展にもドキドキです。
いや、大人の恋だね。

 



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