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価格:460円 |
血塗が息絶えたことで、涙を見せる壊相。
その慈愛の姿に、追撃の手が止まる悠仁。
また、野薔薇のほうでも、息絶えたのに消滅しないことから「呪霊じゃない!肉体があるんだ!?」と衝撃を受けます。
そこに走ってきたトラック。
壊相は瞬時に荷台に乗り込み、体勢を整えてから弟の敵討ちにと考えるも、野薔薇の「共鳴り」の衝撃からトラックから転落。
悠仁によってとどめをさされてしまいます。
夏油と真人のゲーム相手をしていた脹相は、血塗と壊相が殺されたことを感知。
夏油の元にその報告が入ります。
「呪術高専一年、虎杖悠仁とその一派だ」と聞くや、真人はニヤリと微笑むのでした。
恵と合流した悠仁と野薔薇。
恵はダメージが大きいことからも、ピンピンしている悠仁に、「食うなよ」と念押しした上で宿儺の指を渡しますが、受け取ろうとした手に宿儺の口が出現し、勝手に食べてしまいます。
高専に戻った恵は、野薔薇だけに「宿儺の受肉はきっかけにすぎない」と、先の戦いで気付いた“共振”について話し、悠仁には言うなと口止め。
一方、悠仁の方でも、宿儺から“共振”について「おまえのせいだ」と指摘していました。
悠仁が指を取り込んだことで他の宿儺の魂が動き出したと。
そんな宿儺に悠仁は、「それ、伏黒に言うなよ」とだけ返すのでした。
その頃、高専上部では五条による密かな工作が実を結びつつありました。
歌姫に依頼した内定者探し。
そして、悠仁・恵・野薔薇・真希・パンダの五名を1級術術師に推薦すること。
必要となる2名のうち、1,000万の報酬で冥冥の推薦も得、東堂葵と合わせて楽巌寺嘉伸に申し出たのでした。
星漿体の少女
時は遡って、まだ五条が高専2年の頃。
歌姫と冥冥が任務からなかなか戻ってこないことから、助けに向かった五条と夏油、そして同じ2年の家入硝子。
術にはまっているところを五条が撃破。
任務終了となりますが、帳を下ろさず対応したこと、さらには補助監督を置き去りにしたことで、担任の夜蛾からきつくお説教をくらいます。
お説教から解放された五条は不満たらたら。
「そもそも帳って必要?一般人にみられてもいいじゃん」と主張する五条に、「呪霊の発生を抑制するのは、何より人々の心の平穏だ。そのためにも、目に見えない脅威は極力、秘匿しなければならない」とさとす夏油。
平行線の議論の二人。
一発触発という状況に夜蛾が来ることで、ケロリと元の状態に戻ります。
夜蛾から、「天元様から二人が指名された」と新たな任務が。
それは、天元の適合者である“星漿体”の護衛と抹消でした。
「天元様の初期化ですか?」とすかさず察する夏油に、「そうだ」とうなずく夜蛾。
天元は不死の術式を持っているけれども、不老ではなし。
ただ老いるだけなら問題はないのだけれども、一定以上の老化を終えると術式が肉体を創り変えようとする。
それは“進化”であり、人ではなくより高次な存在と成る。
その段階の存在には“意志”がなく、天元が天元でなくなる。
天元は呪術界の拠点となる結界、多くの補助監督の結界術などの強度を底上げしている存在なので、天元の力添えがないと防護や任務が立ち行かなくなる。
最悪、天元が人類の敵になる可能性も。
最悪の事態を避けるため、500年に一度、天元と適合する星漿体(人間)と同化し、肉体の情報を書き換える。
肉体が一新されれば術式効果もふりだしに。
進化も起こらない。
「その星漿体の少女の所在が漏れてしまった」と、2つの団体から命を狙われていると説明する夜蛾。
一つは、天元の暴走による現呪術界転覆を目論む呪詛師集団「Q」。
もう一つは、天元を信仰・崇拝する宗教団体、盤星教「時の器の会」。
「天元様と星漿体の同化は2日後の満月!それまで少女を護衛し、天元様の元まで送り続けるのだ!」と指令をだします。
星漿体の少女の護衛に向かう二人。
「呪詛師集団・Qはわかるけど、なんで盤星教まで少女を殺したいわけ?」との疑問に夏油が「崇拝しているのは、純粋な天元様だ。星漿体という不純物が混ざるのが許せないのさ」とその理由を説明します。
「だが、盤星教は非術師の集団だ。特段気にする必要はない。警戒すべきは、やはりQ!」と言い切る夏油に、「まぁ、大丈夫でしょ。俺たち、最強だし」と平然としている五条。
…と、到着した星漿体がいる建物の一部が爆破され、そこから少女が落下。
一足先に到着した呪詛師集団・Qが星漿体の少女を襲撃していたのでした。
すかさず夏油が星漿体の少女を受け止め、そこにいた戦闘員・コークンを捕縛。
一方、地上では五条がもう一人の戦闘員・バイエルをボコボコに。
これを機に、呪詛師集団・Qは組織瓦解されます。
目が覚めるや、五条にビンタを食らわし「下衆め!わらわを殺したくば、まずは貴様から死んでみせよ!」といきり立つ星漿体・天内理子。
世話係の黒井美里の「お嬢様、その方たちは味方です」との言葉に、やっと状況を把握します。
理子の要望から、学校に向かう五条達。
近くに待機しつつ、夏油の呪霊を監視として理子につかせます。
「天内理子の要望にはすべて応えよ」という天元の命に、「ゆとり極まれりだな」とイラつく五条に、「そうは言うな」と夏油がなだめます。
同化後、理子は天元様として高専最下層で結界の基となる。
友人や家族など、大切な人と会えないのだからと。
黒井も、「ご両親は幼い頃に交通事故で…。それ以来、私がお世話してきました。ですから、せめてご友人とは少しでも…」と頭を下げます。
…と、夏油が放った呪霊が2体、何者かに祓われたことを感知。
理子の元へと走りだします。
理子を殺すべく学校に潜入したのは、賞金目当ての呪詛師2名。
少し前、禪院家を出て術師殺しとなった伏黒甚爾が、依頼者である盤星教からもらった手付金3,000万円を賞金に、呪詛師御用達の闇サイトに掲載。
それを見た呪詛師が星漿体である理子の命を狙いにきたのです。
伏黒の狙いは、五条の力を削る事。
六眼と無下限呪術をもつ五条が近くにいる限り、理子には近づけない。
賞金のかかっている時間、五条の周りの術師と五条本人の神経を削ってもらう…という狙いからでした。
バラけて理子の元に向かうや、夏油は一人の呪術師と遭遇します。
近接戦闘が苦手と見せかけて誘いこみ捕縛します。
一方、理子がいる礼拝堂には勢いよく入り込む五条。
五条のイケメンぶりに生徒と教師が色めきたつ中、「呪詛師襲来、後は察しろ」と、有無を言わさず理子を抱えて高専へと向かいます。
走り去る五条と理子の姿を見ている呪術師。
追いかけようとしますが、それを黒井が止めます。
「くくく…やっぱさっきのが3,000万か」とつぶやくや、溶けるようにして姿を消す呪詛師。
さっき倒した呪詛師から闇サイトの事を聞いていた夏油は、他にも呪詛師が狙っていることを五条に電話伝えます。
…が、その時にはすでに、黒井と夏油の前から消えた呪詛師の分身術式によって囲まれていました。
その数、5人。
とはいえ、難なくぶっ倒していきます。
最後の本体を術式反転「赫」を試すも、失敗。
「ふっ…」と笑ってごまかすと、強烈なアッパーをお見舞いしてノックダウンにするのでした。
「マジでなんだこいつ…」と冷めた目でみていた理子ですが、携帯に黒井が拉致された写真が送られてきて真っ青。
合流した夏油から、先に行けと促されて分かれたところを連れ去れたことが判明します。
黒井を拉致したのは、盤星教に所属する非術師。
拉致犯から取引現場に沖縄を指定され、五条・夏油・天内は沖縄に。
黒井を救出しつつ、拉致犯を捕縛。
せっかくなので、4人は沖縄を堪能することに。
五条と理子が海で遊ぶ様子を眺める夏油と黒井。
「取引場所に沖縄を指定してきたことが気になる」とう夏油に、「まさか空港を占拠するつもじゃ!?」と心配する黒井。
空港は高専の1年生が守りについていることからも心配無用と夏油。
理子の様子から、「戻るのは明日にしよう」と提案する五条。
五条なりに理子を気遣っての言葉でした。
ただ、夏油は五条の体調を気遣っていました。
五条は昨日から術式を解いておらず、今夜も寝ずの番をするつもりであることを察していたからです。
「問題ねぇよ。桃鉄99年やったときのほうがしんどかったわ。それに、おまえがいる」と、余裕の態度の五条。
夏油は軽くため息をつくと、了解するのでした。
そして、同化当日。
無事に高専の結界内に入った4人。
「悟、本当にお疲れ様」との言葉に、「二度とごめんだ。ガキのお守りは」と疲れ切った顔で術式を解く五条。
その瞬間、背後から伏黒甚爾が。
刀が五条の体を貫きます。
「あんた、どっかで会ったか?」という五条に、「気にすんな、俺も苦手だ。男の名前、覚えんのは」と伏黒甚爾は答えるのでした。