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価格:463円 |
沖縄の琉球王国を舞台にしたファンタジーマンガ。
巻末には参考文献も記載されているので、史実を織り交ぜたストーリーになっているようです。
沖縄の歴史に親しむ、入門編としていい感じ!?
時は1482年。
舞台は現在の沖縄県である琉球国。
山原に住むユウナは、鮮やかな朱色の髪の少女。
神通力を持つため人に狙われたり忌み嫌われたりすることが多く、獅子と共に山奥でひっそりと暮らしていました。
そのため、人と普通に話すことができない、かなり重症なコミュ障です。
その日もユウナを捕まえようとした男性数人から追いかけられていたのですが、お忍びで尋ねに来た琉球国第二尚氏王朝三代目・尚真王に助けられます。
尚真王の名は真加戸(まかと)。
おつきの護衛は夜斗(やと)。
最近、呪をかけら、侍医にもさじを投げられ、神通力の高いと噂のユウナを訪ねてきたのでした。
真加戸の体には、締め付けるかのように人の手型のあざが浮かび上がっており、ユウナはそこから澱んだ生々しい怨念を感じ取ります。
これは生邪魔(イジャマ)だから、呪主の気が静まればおのずと消える。
まずは呪主を見つけて和解を試みてはどうでしょうか?
…というユウナの提案を、一緒にいる獅子の片方、シーが
「報酬をくれればお安い御用。一日三食寝床付。王宮勤務が条件」と勝手に引き受けます。
真加戸も「お安い御用だ」
と二つ返事でOKしてしまいます。
焦るユウナに
「たまには外に出て、その人見知り(コミュ障)を治してこい」
「人間が人間の社会を知らんでどうする」
「王宮に住めば、人さらいにもあわない」
…と言いくるめられてしまいます。
王宮に向かう途中、ユウナはガジュマルの木から落ちそうになった子供を助けるのですが、不思議な力を使ったことで村人に「いたずらしやがって!」と誤解されてしまいます。
その場から逃げさってしまうユウナを追いかけた真加戸は、ユウナから「人と向き合うのが怖い」という言葉を聞き、「確かに君は変わった子だが、そんなことはどうでもいい」と優しい言葉をかけます。
そんな真加戸の態度から、どうしてこんな優しい人が呪を受けるのだろうか…と疑問に思うユウナ。
その理由は、すぐにわかりました。
真加戸が偽りの神託で王位についたからでした。
5年前、第二尚氏初代国王尚円王が崩御し、弟の尚宣威王が即位した時の事。
新王には神界「ニライカナイ」より来る琉球の守護神「君手摩(きみてずり)」を祝女(ノロ)に憑依させて徳を授かるのが習わしです。
ところが、祝女が告げた神託は尚真王(真加戸)を称える神託を。
このことから尚宣威王は王位を甥っ子である尚真王に譲り隠棲。
その後、心身を病み数か月後に亡くなってしまわれました。
さらに、この神託が実は真加戸の母の謀略であったことが判明。
「何も知らない子どもだったとはいえ、嘘の神託で心優しい叔父を殺してしまった」と悲しそうに言う真加戸。
そのとたん、呪によって倒れてしまいます。
倒れた真加戸を海の水でけがれを落とし、気が付くまで付き添うユウナ。
実はユウナは、以前に真加戸に助けてもらった事があり、真加戸の頭上に太陽のような黄金の龍が舞っているのを目撃していました。
「私は、5年前の神託が必ずしもでたらめではないと思いますよ」と、目覚めた真加戸を励まします。
自分の言葉に恥ずかしそうに真っ赤になるユウナを、真加戸はユウナの額にキスして感謝の意を表します。
…と、背後に、真加戸に刃を向けた夜斗が。
真加戸に呪いをかけたのは、夜斗だったのです。
夜斗は尚宣威王の元親衛隊であり、身寄りのない夜斗を拾い育ててくれた恩人でした。
だからこそ、嘘の神託で王になった真加戸が許せなかったのです。
ただ、剣術は真加戸の方が上。
夜斗は「呪いがいずれ仇をとってくれよう」と言い残し、もう一人の仇討ちに。
真加戸はユウナに別れを告げると、急ぎ夜斗の後を追いかけます。
残された獅子は「王宮も思いのほか物騒なところのようじゃ」と山原に帰ろうとするのですが…。
一方、夜斗は王宮に押し入り、真加戸の母を殺そうとしていました。
そこに真加戸も到着。
「無駄に血を流すなら、私は王位などいらない」と言いかけた時、空から獅子にのって追いかけてきたユウナが飛び降りてきました。
受け止める真加戸。
真加戸への呪を解くには、夜斗を納得させるしかない。
それならば、琉球の守護神を見せればいいと、ユウナは最高神を口寄せします。
最高神の姿を目の当たりにし、「神がお認めになった」と沸き立つ民衆。
夜斗は、「これが、神のご意志…」とつぶやくと自害しようとしますが、それを真加戸が止めます。
「こんな騒ぎを起こしといて、死ねば済むとか思っていないよね?」と、尚宣威王の代わりに、今後の自分のおこないを見届けてもらう旨を通達します。
その後、ユウナは元通り山原に。
お忍びで様子を見に来る真加戸。
「なぜ、王宮へ来てくれない?」と問いかける真加戸に、「真加戸さまを見るとドキドキするので…」と答えるコミュ障のユウナ。
そんなユウナを「やっぱ連れて帰る」と言うも、「ヤンバルクイナのアガチ君たちとお別れするのは嫌なので…」と、再度断られるのでした。
#
真加戸ととの出会いで変わりつつあるユウナ。
そんなある日、夜斗がやってきて「朱里天加那志(真加戸)がお呼びです」と王宮にユウナを連れていきます。
真加戸がユウナを呼んだのは、頼み事があったから。
朱里城には第一尚氏王朝から祀られているヒヌカン(神界ニライカナイより賜わった太陽の火の化身であり、家を守ってくださる火の神様)がいたのだが、数年まえから行方不明。
守り神が不在では民に不安を与えるし、早く見つけ出して本来在るべき場所へ戻してあげたいと。
…という事で、ヒヌカン探しに明け暮れるユウナ。
手がかりのなしの中、猫からも相談を受けます。
「龍潭の怪異をなんとかしておくれ」
琉球一の名勝・龍潭周辺に、断末魔のような叫び声が聞こえる。
人間は気が付いていないが、鳥も魚も怯えてなりを潜めていると。
せっかくの狩場が台無しなので、なんとかしてくれ…という相談でした。
そんな中、真加戸の悪口を言う男性二人組の姿をみかけたユウナ。
思わず真加戸を庇うユウナですが、「誰もが隙あらば玉座を狙っている。以下の王統だってそうやって手に入れたものだろ」という言葉に絶句してしまいます。
その男性が言うには、13年前、尚真王の父・金丸…のちの第二尚氏初代国王となる尚円王がクーデターを起こして政権を自分のものにしたと。
つまり、第二尚氏は、先の第一尚氏王統を滅ぼし王に成り代わった罪深き王統なんだと説明します。
そこに、当の真加戸が登場。
男性二人は慌ててその場を去り、ユウナは真加戸から話を聞きます。
首里城の屋根に上り、とつとつと話し始める真加戸。
真加戸の父である金丸は、元は伊是名島の農民。
それが王の側近になり、遂には琉球の王に。
卑しい出自、しかも主君に刃を向けた裏切者。
当然、おもしろく思わない者もいるだろうが、これが私の運命として、甘んじて向き合おうと思っている。
そう話す真加戸の頭を、無意識に撫でるユウナ。
ハッと気が付き真っ赤になるユウナでしたが、真加戸は「君がいてくれてよかった」と微笑み、手にキスをします。
そこに、屋根をよじ登り夜斗が登場。
「お仕事しましょう(怒)」と真加戸を連れていきます。
「そういえば、龍潭は捜索していないね」と、龍潭近辺を探し回るユウナと獅子。
…と、近くになにやら話しこんでいる様子の男性3人組の姿が。
何事かボソボソ話し終わると、ユウナたちに気が付くことなくその場を去っていきました。
その時!
「誰かワシを助けぬかぁぁぁ!!」
龍潭の底から叫び声が。
潜ってみると、3つの卵のような形をした石から声が聞こえてきます。
池から上がると、その石からヒヌカンが姿を現しました。
「おぬしはワシの恩人じゃーーー!!」
とユウナに抱きつくヒヌカン。
昔起きた反乱の混乱で龍潭に落ちてしまい、火の神ゆえに水に弱くて出られなかったとの事。
お礼に何か願いを叶えて上げようと言うヒヌカン。
「男を虜にする容姿か?話術か?玉の輿は女の夢じゃろう?尚真王は近々討たれるから、次の王を狙うといいかもしれんな」
と、つい先ほど近くで話をしていた男たちの計画を話すヒヌカンにユウナは飛び上がって驚きます。
慌てて「早く知らせないと!」と、ヒヌカンも一緒に来るように言うユウナに、ヒヌカンはきっぱりと拒否。
ヒヌカンはずっと第一尚氏を守っていたのに、それを滅ぼした王統を守るのは嫌だというのです。
「おぬしが守る価値があるのか?」と問いかけるヒヌカンに、「王様を助けたいのではなく、一人の人間としてあの人の力になりたい」と答えます。
その頃、真加戸がいる部屋に押し入る3人の男。
ユウナが駆け付けると、そこには応戦する夜斗、剣を突き刺された真加戸の後ろ姿が!
「ヒヌカンさま、真加戸さまを助けてください!!」
とユウナが叫ぶと、賊と夜斗に向けてヒヌカンの石から火が放たれます。
「このガキ!」とユウナに襲い掛かる賊から助けてくれたのは、獅子のサーに乗った真加戸でした。
なんと、ニセの人形を置いてとんずらしていたのです。
夜斗が気が付いたときに、賊が入ってきた…という事だったのです。
賊を捕まえ、ヒヌカンも発見。
山原に帰ろうとした獅子とユウナでしたが、ヒヌカンの一言で止められます。
「首里城を守るなど願い下げじゃ」
と怒りの様子。
さっき助けたのは、あくまでもお気に入りのユウナを助けるため。
だからといって、首里城を出てユウナのいる山原にいくのは(ド田舎だから)もっと嫌!
と、面倒なご注文。
「じゃあ、ユウナが朱里城に来ればいいじゃない」と真加戸。
結局、ユウナも異論なしで、首里城に通う事が決まったのでした。
#
首里城の守り神・ヒヌカンから、「城内にマジムンが入り込んでいる」と告げられたユウナ。
真加戸にもその旨を伝え、さっそく調査開始です。
と、去り行くユウナに、真加戸が花を髪につけてくれました。
でも、ユウナはどう反応したらいいのかわからず、慌てたようにお礼をいい、走り去ってしまいました。
それを見ていた獅子のシーが、「お遊びでちょっかいを出すならやめろ」と忠告します。
実はその花は「ユウナ」といい、朝の咲き始めは黄色でも、日の沈む逢魔が時には朱色に染まり地に落ちる。
その様が気味が悪いと、同じ名を持つユウナはよくいじめられていた花だったのです。
調査をしていると、道端に目の焦点がおかしい魂落ちしてしまった(首里城の後宮の)女官が座り込んでおり、それを取り囲んでいる村人の姿がありました。
その足元には何かが這ったような跡があり、それをみたユウナは、その正体に気が付きます。
急いで影を追いかけようとしたところ、後宮の女官2人組が待ち構えていました。
朱里天加那志(真加戸)と親しいユウナへの嫉妬心から、「本当はあんたの仕業なんじゃなくて!?」と詰め寄り責め立ててきます。
一方、首里城では花の選択をミスった真加戸が落ち込み中。
「ユウナがたりない」という真加戸に、「お気持ちはわかりませんが、どうか妄想で乗り切ってくださ…」と夜斗が扉を開けたところに、当のユウナが入ってきます。
とたんに顔が明るくなる真加戸。
ユウナは真加戸に魔除けの水を渡しにきたのでしたが、真加戸は普通にふるまうユウナに異変を感じ取っていました。
ススキの葉先を結んでつくったマジムンを斬る刀「ゲーン」を手に、城内に入り込んだマジムンを探すユウナ。
御内原にその気配をキャッチし急ぎ駆け付けると、ユウナをいじめた女官がマジムンが化けた男性に襲われているところでした。
ユウナが呪文を唱えながらゲーンで斬り込むと、マジムンの姿が元の蛇の姿に!
若い娘に子をはらませ、自分の子どもを増やして王府を乗っとろうとしたようですが、獅子に「次見つけたら皮ひん剥いて三味線にすっからな」とあっさり投げ飛ばされてしまいます。
そこに、騒ぎをききつけた女官たちがやってきて、気を失っている女官とユウナの姿から、先の魂落ちの犯人はユウナかと勘違いし詰め寄ります。
その場を助けたのが真加戸。
興奮した女官たちに、駆け付けた真加戸がユウナからもらった魔除けの水をぶっかけます。
そして、「危なかったな。凶悪なマジムンは余が退治した故、もう大丈夫だぞ」とキッパリ。
その言葉に、「我らに向けて退治とは…」「相手を間違えておられるのでは…」と言う女官たち。
すると真加戸は鋭い眼光で「醜いマジムンは、この中にいるではないか」と女官の胸を指さします。
慌てて止めに入るユウナに「何が平気なの?人間は簡単に傷つくから、傷つかないように守るために国王がいる、君だってその人間の一人なんだよ?」と。
その真加戸の言葉に、思わずその場から走り去ってしまうユウナ。
真加戸の言葉が嬉しくて逃げてしまい、“ユウナ”の花が咲く木に。
追いかけてきた真加戸は、木をおもいっきり蹴飛ばしてユウナを落としてキャッチ!
一緒に落ちてきたユウナの花をみて「私が一番好きな色だ」といいます。
その言葉に嬉しそうに微笑むユウナでした。
後日。
ユウナが海水で皆を浄化したからもう大丈夫と報告に来る獅子のシー。
真加戸は、「私は遊びじゃないよ」と、先日、シーに言われた言葉を返すのでした。
「生きている世界は同じだ」と。
#
中央集権化を推し進める真加戸。
反発する家臣も多いことから、真加戸への風当たりが強くなってきました。
王宮内を歩いていると、近くにいた門番が「権力を独り占めしようということか?」「父王もクーデターで政権を奪っているしな」と話している声が聞こえてきます。
聞かなかったふりをしてその場を去ろうとしたのですが、そこにユウナが現れ、「でもそれって、もう誰も争い事を起こせないってことですよね?この国の民が安心して暮らせるようになるってことですよね!」と目をキラキラさせながら言う言葉に足を止めます。
その言葉に門番も「そっか!さすがは朱里天加那志だな」と、明るい笑顔を見せます。
「賢いな、お嬢ちゃん」とぽんっと軽くユウナの肩を叩く門番の姿に、チリっと心が焼けるように違和感を感じる真加戸。
すかさず近寄り、ユウナを抱き上げ門番に「仕事はどうしたの?」と一睨み。
門番が去っていくと、ユウナをぎゅっと抱きしめる真加戸。
その様子に、「お疲れですか?」とユウナは真加戸の頭をなでなで。
ユウナの前だけは、ただの“真加戸”になれる。
ユウナは私だけを慕ってくれる、私だけの朱い花だ…と思っていた真加戸。
でも、そうではない事を感じ始めます。
別の日。
ユウナが先日の門番と親しそうに話している様子を見かけた真加戸。
真加戸に気が付いたユウナは、「これからは、いろんな人とお話ができるように頑張ります」と明るい笑顔。
「いつまでも真加戸さまばかりに甘えていては、ご迷惑になりますから…」というユウナに、ついつい強い口調で否定してしまいます。
「赤の他人を信用するのはどうかと思うよ」
「君は目立つからまたイジメられるかもしれない」
「大人しく私に守られていればいいじゃない」
それに対してユウナは「私は真加戸さまの“何者”でもありません。だから、特別に守っていただく理由がありません」と。
その言葉に、“赤の他人”であることに気が付く真加戸。
山原に戻ったユウナは、「今日の真加戸さまは変だった」と落ち込んでいました。
それに対して獅子のシーは「手を引くなら今かもしれん」と真面目な口調でいいます。
その理由は、真加戸が王名として中央集権化を進めており、それがさらなる敵を作っているからと。
下手をすれば我らもとばっちりを食うやもしれぬという懸念からでした。
「これ以上、真加戸のそばにいるのは危険じゃ」
と、きっぱり断言します。
一方、首里城では、ユウナが山原に帰ったかもしれないという話が夜斗から真加戸にもたらされます。
それを聞いて思わず立ち上がりかけるのですが、頭に鋭い痛みを覚え、自分が深淵に落ちていくような感覚に陥る真加戸。
夜斗の呼びかけに我に返ると、いつの間にか文が置かれていたのに気が付きます。
差出人はユウナ。
話があるから龍潭に来てほしいという手紙でした。
真加戸が向かうと、すっぽりとフードをかぶったユウナが木のそばに佇んでます。
そして、「私を夫人(つま)にしてくださいませ」と。
その言葉ににっこりうなずき近寄る真加戸。
距離が縮まったところで、フードをかぶってユウナのふりをしていた子どもが刃物で真加戸を刺そうと向かってきました。
が、当の真加戸はそんなことは百も承知だったので逆に捕まえてしまいます。
子どもは脅されて真加戸の命を狙っただけでした。
隠れていた夜斗が「他にも潜んでいるはずだ!」と号令を出すと、茂みから隠れていた賊が姿を現し、真加戸めがけて弓矢を放ってきます。
子どもをかばう真加戸でしたが、眩暈から池に落ちてしまいます。
落ちゆく中、真加戸の父が崩御する際の記憶がよみがえります。
あの日、身を沈めた底なしの昏い闇。
「余が死んだあとは、わが弟、尚宣威を世の主とせよ」という父王の言葉に、怒り狂う母。
「なぜですか?」と問いかける真加戸に、「国のために生き、国のために死ぬ。孤独な存在。その深淵に身を置くには幼すぎる」というのが父王の答えでした。
その言葉に「いいえ、私は成し遂げ見せます」と強い意志で玉座に座る真加戸。
周囲からは、脅しも甘言も通じぬ、腹の内を見せぬ、子どもらしくあればまだかわいげがあるものを疎まれるように。
水面がどんどん遠ざかる中、自分に向かってくるユウナの姿を見つけた真加戸。
ああ。
でも、もしこの闇の底に差し込む光があったなら…
と、ユウナの姿に思わず願う真加戸。
池から上がると、真加戸に「どうか真加戸さまのお友達にしてください!」と、顔を真っ赤にしながら伝えるユウナ。
「お友達なら助け合う事もできますし、私ももっと胸を張って首里城に居られるかなぁって」としどろもどろに説明。
すかさず獅子のシーが「今さとは言ってやるな」とフォローします。
その様子に、真加戸は大爆笑。
「私もね、もう君がいないとダメみたいだ」と肩に顔をうずめます。
生涯、深淵の中に生きるとしても、ユウナが照らす光があれば大丈夫だろうと真加戸は思うのでした。
【次巻】2巻:琉球のユウナ